中国のトウモロコシの秘密:日本人が知らない味と食感
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庶民受けする情報
こんにちは。お元気ですか?
中国人と交流する際に、中国の庶民がどんな暮らしをしているのか知っておくと便利ですよね。
今回は、庶民受けする情報をお届けします。
日常挨拶で「ご飯食べました?」你吃饭了吗?
これ、日本人からするとなんだかおかしな質問で、どうしてそんなことを聞くの?おごってくれるつもり?私のことがそんなに心配なの?という感じですよね。
中国人からすると一般的な挨拶の意味で「こんにちは」你好と同じということだそうです。
しかし、少し你好よりも親しいイメージになるようですね。
中国人同士では、初対面で你吃饭了吗?は少ないようです。その場合に使うのは、你好のようです。
しかし、何度か会っている人なら、迷わず你吃饭了吗?が出てきます。
中国語では、亲「親しい」という言葉の感覚になります。
この言葉には、「あなたは見知らぬ人ではないよ」という感じが出ています。
你吃饭了吗?には、温かさがこもっていていいようです。亲な感じを出したいのなら你吃饭了吗?を使うのもいいですよ。
日本人なら你吃饭了吗?と聞かれて、まじめに食事の内容まで答えてしまいそうですよね。
中国のトウモロコシ
是,我吃饭了,我吃玉米了「はい、食べました。トウモロコシをいただきました」という感じです。
中国人なら我吃了,你呢?「ああ、あなたは?」という感じで軽くいきます。
中国のトウモロコシ
ところで、中国は玉米トウモロコシが豊富なんです。
しかも安いです。
先ほど道端で買ったトウモロコシは、1斤4.5元でした。1斤は500gになります。
3本のしっかりとしたトウモロコシで7元でした。
日本円では90円ぐらいでしょうか。
中国で野菜を買うと量り売りが多いので、頭の中でグラムと元の計算をして安いところを探さなければなりません。
我刚才吃了那个玉米,非常甜「先ほど、食べてみましたがとても甘くておいしいです。」刚才は、先ほどという意味です。
刚才你说了吧!ですと、「さっきあなたが言ってたじゃない!」になります。
非常甜は「とても甘い」で、さっきのはこれぞトウモロコシのおいしさという感じですね。
トウモロコシの食感
中国には、いわゆるスイートコーン以外にもっちりタイプのトウモロコシもあります。
スイートコーンの食感を表す形容詞は、脆「歯ざわりがよい」です。
もっちりタイプのほうは、黏「粘っこい」という意味になります。
どちらも、食べ物の歯ざわりを描写するときによく使います。
ちなみに酥という語は「サクサク」という意味になります。
クッキーを食べる際によく使います。
例えば、这个饼干太酥「このクッキーすごいサクサクだ」になります。
他にも、硬「硬い」や软「柔らかい」という形容詞も使えます。
私、個人的には、もっちりタイプのコーンは、あまり好きでないのですが、スイートコーンと間違えて買ってしまうことがあります。
コーンの葉で包まれているのでよく分からないのです。
何度か失敗して分かるようになりました。
粒が白いのがもっちりタイプで、黄色がスイートコーンです。
しっかり葉をめくって色を確認して買わなければいけません。
中国で、コーンが食べられるお店
中国人は、コーンが好きなので中国の肯德基ケンタッキーや麦当劳マクドナルドには、トウモロコシのメニューがあります。
パックに粒粒のコーンが入っていますよ。
皆さんよく食べておられます。
街でも日本の屋台のようなゆがいたコーンを売っていることがよくあります。
小腹がすいたときに食べる、おやつのようなものとしてとらえられているようです。
素朴な風味のするトウモロコシ、中国の雰囲気によく合っています。
中国人に、トウモロコシ味は受け入れられているので、トウモロコシアイスとか、トウモロコシ味のお菓子があります。
国民的に愛されている食べ物といえるかもしれません。
ちなみに、トウモロコシアイスなかなかいい味ですよ。
機会があったら食べてみてくださいね。
中国でトウモロコシを食べると後悔する理由
同じ食材が外国に行くと全く違うということは少なくありません。以前にもサツマイモやピーマンが全く違うことを取り上げました。
トウモロコシも選び方を知らないと、後悔するのです。
食べたくなる露店のトウモロコシ
中国にはいたるところに露店があります。以前に取り上げた焼き芋(烤白薯:kǎobáishǔ)や焼きイカ(烤鱿鱼:kǎoyóuyú)などが売られています。
他にも肉まん(肉包子:ròubāozi)、さらに今回取り上げるトウモロコシ(玉米:yùmǐ)などがあり、小腹がすいているときにはついつい手を伸ばしたくなるでしょう。
しかし日本人が中国で出店のトウモロコシを買うと、たいていは一口食べただけで、捨ててしまいます。なぜでしょうか?
それは全然甘くなく、水っぽくて食感が悪く、おいしくないからです。
なぜ中国のトウモロコシはおいしくない?
日本人が「とても食べられやしない」と一口でやめたトウモロコシを、中国人は普通においしそうに食べています。なぜおいしいと感じるのでしょうか?
調べると中国の露店で売っているトウモロコシは糯玉米(nuòyùmǐ)、つまり「糯(もち)種トウモロコシ」と呼ばれるものだそうで、生産量が多く、中国で広く流通しているものです。
昔の食糧難の時からずっと食べ続けてきたのがこの糯玉米(nuòyùmǐ)だったので、中国人はこれがトウモロコシだと思っているわけです。
おいしいトウモロコシもある
中国には日本人が食べ慣れているおいしいトウモロコシはないのかというとそうではありません。じつは中国にも日本人が普段食べているトウモロコシもあるのです。
それは甜玉米(tiányùmǐ)つまり「スイートコーン」とよばれるもので、甘くて食感がしっかりしているものです。
スーパーの隅々をよく見ると、スイートコーンは中国でもときどき売られているのが分かります。でもその値段が異常に高いのです。
スイートコーンは一本12元(180円)くらいで売られています。日本と同じかそれより高いくらいですよね。
中国人が普通のトウモロコシと思っている「糯種トウモロコシ」が一本1.5元(23円)くらいで買えることを考えると高いと感じることでしょう。
それでも中国で少しでも日本を味わいたいと思うのならときどき12元出してスイートコーンを買うことをお勧めします。外国において日本人がおいしいと思うものを食べるのは精神衛生上必要だからです。
トウモロコシは茹でるもの
日本人がおいしくないと感じるもう一つの要因として、露店で売っているのが茹でトウモノコシである点も挙げられます。餃子も中国人は焼かずに茹でるのが一般的です。同じようにトウモロコシは通常焼かずに茹でるのです。
「この露店のおじさんがトウモロコシを茹でた水は、果たしてきれいだったのであろうか?」こんな余計な心配が頭によぎるのもおいしくないと感じる要因かもしれません。
食べていいものと悪いもの
中国である程度の長さ生活していると、これは日本人も食べていい、これは食べてはいけないというのが分かってきます。
以前に触れたイカ焼きと同様に、トウモロコシも手を出さないほうがいい部類でしょう。