今回は、会話で役立つ「出差」の使い方や注意点をお伝えします。ぜひこの機会に「出差」を習得していきましょう。中国人との会話でも自信をもって使えるはずです。
中国語の離合動詞「出差:チューチャイ」の使い方
目次
「出差」について
「出差」の読み方
出差:chūchāi
「差」は多音字に分類され「chāi」「chā」「chà」「cī」と様々な発音を持っています。
日本語にも訓読みと音読みが存在しますよね。同じように中国語にもひとつの漢字で異なる発音をする「多音字」が多く存在します。
【「差」を使った単語一例】
- 交差 [jiāochāi]
- 差距[chājù]
- 差不多[chàbuduō]
- 参差[cēncī]
中国語学習を進めていくと多くの「多音字」に出会います。
「出差」は出張するという意味
出張するという意味で使い、「~に出張に行く」という具体的な場所を言いたいときは、去+場所+出差の形で使います。
離合動詞「出差」の使い方
離合動詞とは、動詞+目的語で構成される中国語独特の動詞です。
動詞+目的語の2音節動詞である
動詞の後ろに目的語を取ることができない
時間軸を表す「了」や「过」は間に入れる
「出張したことがない」→「我没出过差」
「上海に出張に行ったことがない」→「我没去上海出过差」
「上海に出張に行った」→「我去上海出了差」
出差を「離合動詞」として使う場合、目的語となる場所は出差の後ろに置くことはできません。場所(目的語)は必ず出差の前に置きます。
そして、出と差の間に「了」や「过」をいれれば時間軸を表すことができます。
学習者が間違いやすい離合動詞「出差」の使い方
離合動詞「出差」は後ろに目的語が取れないとお伝えしました。日本語にはない特別ルールを使いこなすのは難しく感じますよね。
ここでは、学習者が間違えやすい使い方についてご紹介します。
中国に出張に行った
×我出差中国了
〇我去中国出了差
一か月上海に出張に行った
×我去出差了上海一个月
〇我去上海出了一个月差
出張に行ったことがない
×我没出差过
×我从来没出过出差
〇我没出过差
離合動詞としての使い方「場所(目的語)は動詞の前に置く」や「時間軸を表す了や过は間に入れる」を意識せずに使うと間違った使い方になってしまいます。
「どれぐらい行った」という期間を強調したい場合も、出と差の間に入れます。
使える「出差」フレー
実際に出差を使って文章が作れたり、会話で使えるようになると嬉しいですよね。ご紹介するフレーズや自分で考えたフレーズでたくさん練習してみましょう。
会話
A:上司が君に一か月の北京出張のスケジュールを組んでいるけど、どう思う?
领导安排给你下个月去北京出差,你有什么感受呢?
B:私にとっては入社して初めての北京出張なので、しっかり仕事をして視野や価値観を広げたいです。
对我来说进入公司之后第一次去北京出差,我希望完成能够工作,眼界和价值观彻底打开。
フレーズ
来週上海に出張に行きます
我下个星期要去上海出差。
初めて上海へ出張に行ったとき、たくさんの中国人と知り合いになりました
第一次去上海出差的时候,我认识了很多中国人
先月、一か月の出張に行きました
上个月我出了一个月差
まとめ
今回は、離合動詞「出差」の使い方についてご紹介しました。
中国語には日本語にない特別文法ルールが数多く存在します。漢字という大きな共通点がありながら、国が違うことで発音や文法の違いの多さに驚きますよね。
初めは戸惑うことも多いですが、違いを楽しみながら中国語を学んでいきましょう。