中国人が日本企業で働くとき日本語習得より大変なこと

    1. 中国経済・社会

    日本のビジネス常識は世界の常識ではないのは当然なのですが、私たち日本人からするとあまり世界常識との違いを感じにくいものです。

    今回は中国人が日本企業で働いたときに大変さに注目しましょう。

    中国人が日本企業で働くとき日本語習得より大変なこと

    増加する日本企業で働く中国人

    一昔前から世界の大企業の工場はすでに中国にあります。日本企業も自社の製品も人件費が比較的安く、すでに巨大工場がある中国で作るようにしています。

    日本企業で中国人を採用するという場合、一昔前は単に工場内の作業員として雇われるばかりで、管理役員は日本人であるという状況が見られました。

    しかし近年は学力が高い優秀な中国人人材も増えており、彼らは中国文化と中国政府対策を熟知しているので、最近日本企業は将来の管理職候補として中国人を採用することも増えています。

    中国の大学を卒業してばかりの生徒たちは将来の管理職候補として、日本企業で働きはじめます。もともと日本が大好きな若者たちは日本企業で働くことを楽しみにしています。

    さて日本企業はどんな中国人を雇うのでしょうか。

    中国のオフィスでノートパソコンを持って座っているビジネスマンのグループ。

    日本企業で働くときは日本語が重要だが

    中国人が日本企業で働くうえでまず大切なのは日本語です。日本人の上司とのやり取り、日本の本部とのメールのやり取りなど、日本語の能力は欠かせません。

    これは日本企業もわかっているので、N1と言われる日本語能力試験1級(日语能力考试一级:rìyǔnénglìkǎoshìyījí)に合格している人を採用基準としています。

    しかし中国人が日本企業で働くうえで一番大変なのは実は日本語ではないのです。日本語が流ちょうな中国人でもあることが大変と感じます。

    日本企業で働くうえで大変なこと

    中国人が日本企業で働いて混乱するほど大変なのは以下の事です。

    wéilebǎochíshèhuìhéxié de chángmiànhuà

    为了保持社会和谐的场面话

    よい関係を保つために建前の一言

    本音(真心话:zhēnxīnhuà)を話すことが基本の中国人にとって、周りの人の感情を気遣うために日本人がいう建前の言葉を覚えるのは単に正確な日本語を話す以上に大変なようです。

    中国の黒い背景に 3 つの白いマスク。

    日本人の本音がわからない例

    例えばよく中国のサイトで日本人の気持ちがわからない例として出されるのが次の言葉です。

    xiàcìyīqǐchīfànba

    下次一起吃饭吧

    今度一緒にご飯に行きましょう

    日本人はある契約が成立した後などに、取引先にこういいますが、日本人のほとんどは本当に一緒にご飯を食べるつもりなどありません。

    その場でよい関係を維持したいという意思を表面化するためにこういう単に場を和ませる言葉を言います。しかし中国人は全く理解できません。

    日本企業で働き始めた中国人が日本人の女性社員とちょっと仲良くなりたいなと思い「〇〇においしいお店があります。ぼくが奢るので一緒に行きましょう」と誘います。日本人女性社員は答えます。

    「まぁ、行けたら行きたいですね」

    これを中国人は脈ありととらえますが、実際には日本人女性は行く気はさらさらありません。こういう本音と建て前を使い分けることが中国人にとって学ぶのに時間がかかることなのです。

    中国人は日本企業で友達が作れないと感じる

    しばらくすれば日本企業での仕事内容は慣れるのですが、日本人との複雑な人間関係のとり方はなかなか分からないと思っている中国人は少なくありません。

    ある時プロジェクトの打ち上げでみんなで一緒に仲良くお酒を飲んで、友達になれたと思っいます。

    その仲間の日本人と次の日仕事で会ったら、昨日のお酒はなかったかのようなビジネスモードのクールな会話をしてくると「あ~日本人は分からない。友達になれない」と感じるようです。

    日本人としては単に仕事とプライベートの線引きをしているだけなのですが、日本企業で働く中国人にとっては理解が難しいことであることを覚えておきましょう。

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