中国語でも英語でも韓国語でも、上手にその国の言語を話すようになった人は「はじめはわからなくてもその言語を聞き流すとよい」といいます。
やってみたが、聞き流しでは言語は身につかなかったと思っていませんか?
なぜ、中国語の聞き流しは身につかないのか
言語の習得をなぜあきらめるのか?
多くの方が外国語が話せたらいいなぁと思って勉強を始めますが、勉強し始めてから1年以内に90%以上の人は諦めてしまいます。
どうしてやめてしまうのでしょうか?
yīnwéizìjǐxuéxíhěnnǔlìdànméiyǒujìnbù
因为自己学习很努力,但没有进步。
自分としては頑張っているのに、進歩がないから
そうじゃないでしょうか?人から勧められて意味も分かりませんが、毎日1時間中国語を耳に流します。わからないものを1時間も流すのは自分としては大変な努力です。それを1ヵ月も続けました。
1ヵ月後、さてどれくらい中国語がわかるようになったのかと成果を感じたいものですが、さっぱり進歩が感じられません。
実はこの努力を1か月ではなく、半年したところで、中国語を聞き取れるようにはならないのです。
勉強法に問題があるのではない
なかなか成果を感じられない時に、勉強法が悪いと感じる人は少なくありません。では聞き流し勉強法に問題があるのでしょうか?
いいえ。問題は勉強法ではありません。「成果を早く求めすぎている」のです。
以前の記事でも触れたように、言語の習得というのはどの言語においても3年はかかります。簡単な意思の疎通でも1年はかかるのです。
90%以上の人が言語習得を諦める原因、それは単純に「言語学習のために割く時間が足りない」(学习时间不够:xuéxíshíjiānbúgòu)からなのです。
聞き流しの目的は聞き取ることではない
文法書を買って中国語の問題集を解けば、進歩を感じやすいかもしれません。「文法の勉強」という分野においてはそれでよいのです。
ただ中国語の「発音、会話」という分野においては、ネイティブ発音の習得と中国語の独特のテンポ(节奏:jiézòu)の習得するために聞き流し学習がたいへん有効です。
赤ちゃんを例にとって考えてみてください。赤ちゃんはお母さんの言葉を文法で考えたりしていません。始めは「音」として捉えてやがてその独特の日本語フレーズの発生の仕方や使い方を覚えていくのではないでしょうか?
中国語を聞き流すときも、意味を分かろうとするのではなく、「音楽」として捉えるといいかもしれません。「聞き流すのは雰囲気をつかむため」でいいのです。
実は、この中国語の雰囲気をつかんでいる人はのちのち発音が上手になります。
聞き流し勉強を続けるには
わからない言葉をずっと耳に流すというのは、なかなかつらいものです。続けるカギは何ですか?
それは、負担にしないことです。楽しむことです。
気軽に聞ける環境を作りましょう。例えば料理を作る時はいつも中国語の簡単なフレーズ会話を流しておくとか、会社に行く行き帰りずっとイヤホンで中国語会話を流しておくのでもいいでしょう。
雰囲気をつかむことが目的で、意味が分かるために真剣に聞かなくてもいいわけですから、負担にならない環境でバックグラウンドミュージックのように中国語をいつも流す環境を作るのです。
どれだけ中国語に触れているかが重要
以前、どの芸能人が中国語が上手なのかを考察しました。結局中国語がネイティブのようにうまくなっているのは中華圏で生活して中国を浴びせるように聞き続けた人なのです。
日本にいるとしても中国語をいつも耳に流し、似た環境が作れるなら確実に中国語脳は成長していくことでしょう。