トイレに行かない人間はいないでしょう。人は生きていくためには食べて出す必要があるからです。それでも日本ではトイレに行くこともはばかれるケースが少なくありません。
しかし中国においてはそれなりに重要な時でもトイレに行くことが許されるのです。
中国人のトイレに行くことへの理解
物事への対処の仕方の違い
日本人はなんでも前もって計画的に進める国民性です。事前に起きうる事柄を予測し対処していきます。
でも状況の変化が生じたとき、事前の計画通り進めたくなり、適応力(适应能力:shìyīngnénglì)を示せない時もあるかもしれません。
中国人はあまり前もって計画しない国民性です。行き当たりバッタリなために次から次へと問題を起こします。しかし適応力という点では抜群です。状況の変化に素早く反応しながら物事に対処していくことができます。
これはトイレという問題にも影響するのです。
中国と日本・トイレへ行くことへの許容度の違い
例えば日本人は長距離バスに乗るというときに、その長距離バス内にトイレはあるのか、ないのであればトイレ休憩はあるのかなど事前に確認しようとすることでしょう。
そして前もってトイレに行ったり、バスの中で飲み物を飲むかコントロールするのです。
中国人でもトイレがあるか確認したり、飲み物を飲むか考える人もいますが、日本人ほど計画的ではありません。
仮に日本のトイレのない長距離バスで運転手さんに「あのうトイレに行きたいんですが…」と言わなければならないとすると、それはとても恥ずかしいことでしょう。
しかし中国ではさほど恥ずかしいことではありません。国民性としてトイレという生理現象に深い理解があるからです。
トイレに行きたいと行った時の反応
長距離バスにしても、会議中にしても、授業中にしてもです。トイレに行きたいといったとき中国人はどんな反応をしますか?
méiyǒuwèntíqùbaqùba
没有问题。去吧!去吧!
いいよいいよ。行っといで!
ほぼ100%上記のような寛容な態度が示されます。国民性として適応力があるからでもありますが、実は別の理由もあるのです。
生理的なものを我慢するのは身体によくない
中国人は中国医学を深く信じており、たくさん水を飲むこと、体を冷やさないことなど体そのものを健康体にすること深い関心があります。
ですからトイレに行くことへ寛容なのは、トイレという生理現象を我慢するのは身体の健康維持にはとても悪いことだ、と思っているからでもあります。
「人間は人間らしく、食べるべき時に食べて、出す必要あるときに出すのがいい」というわけです。
国民性を理解し授業を楽しむ
喫茶店やオンライン上で中国人と指定された時間に授業を行なっているかもしれません。決められた時間内に中国人の先生がトイレに行きたいというケースもあることでしょう。
日本人は「もう前もって行ってくれてたらいいのに」と思うかもしれませんが、ここは理解が必要なケースです。5分トイレに行ったのであれば5分延長してやってくれるでしょう。
違う国民の人同士が一緒に時を過ごす時は、相手の国民性を理解しながら付き合うことが必要なのです。