ある言語を勉強するときは、日本語を使わずに勉強するほうが良いともいいます。
中国語の意味が分からない時も、中国人から中国語で説明を受け、あくまでも日本語を使わないほうが良いというわけです。これにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
中国語学習の極意:中国語で説明を受ける効果と注意点
目次
中国語勉強方法―意見の相違
すでに中国語を上手にマスターしている人でも、勉強法に関してはいろいろ言う人がいます。それぞれ中国語をマスターしたプロセスが違うのです。
大きく分けて2種類の勉強法に分かれます。
zhòngshìxuéxíyǔfǎ
1、重视学习语法
文法から学ぶことを重視する
zhòngshìliànxíhuìhuà
2、重视练习会话
会話練習を重視する
文法から勉強
ある人は文法から勉強するのが良いと言います。
これは義務教育で英語を勉強したときと同じ勉強法で、もちろん中国語の文法には通じる事になるでしょう。HSK、つまり中国語能力検定の6級に合格することが目標ならこの勉強法は有効です。
しかしこの文法から学ぶ昔ながらの勉強法は、えてして声調言語である中国語においては致命的な「通じない発音の中国語」に陥るきっかけとなりえます。
会話して勉強
ある人は中国人と会話して勉強するのが良いと言います。
中国語を母国語のように話している人の圧倒的多くは、こちらの勉強法を勧めるでしょう。実体験を通して、自分がマスターしている中国語は、中華圏で生活して覚えたものだからという感覚があるからです。
中国語で中国語を学ぶ
しかしこの実体験に基づく経験論が高じると次のことを勧めます。
yòngzhōngwénjiěshìzhōngwén
用中文解释中文
中国語で中国語の説明を受ける
中華圏で生活していると、ある単語の意味が分からなくても誰も日本語で説明してくれません。どうにか聞き取ろうと努力します。
実体験に基づいて、中国語を使う時に日本語で考える習慣を捨て去るために、中国語の意味が分からない時は中国語で説明を受けないといけないというわけです。
これにはどんなメリットデメリットがあるでしょうか?
中国語で中国語の説明を受けるメリット
中国語で中国語の説明を受けるメリットは日本語に頼らないことでしょう。ある程度言語力がついたときにはこの方法は有効な時があります。
日本語に甘えずに中国語の説明の中から分かる単語を拾い理解しようと思うので、中国語脳が鍛えられます。
その単語の意味だけでなく、中国語全体の理解力が増すというのがメリットです。
中国語で中国語を説明のデメリット
中国語で中国語の説明を受けるデメリットは説明が説明にならないことです。これは初級者レベルの人によくあります。
日本語を例にとって考えましょう。ある外国人が「連絡」という日本語の意味が分からずに、「レンラク、どういう意味ですか?」と質問してきます。
ではどうやって日本語で「連絡」の意味を説明しますか?
「うーん、連絡というのは、関係者に情報を周知したりすることですかね…」
考えに考えて、連絡という言葉を使わずに連絡という単語を説明するとこんな感じかもしれません。どう思いますか?
「連絡」という比較的簡単な言葉が分からない外国人に「関係者」や「周知」という言葉が理解できるでしょうか?
そう、説明したい単語を使わずに説明するには、その説明したい単語よりもっと難しい表現を使う必要があり、効率が悪いのです。これは中国語の単語の意味を中国人に聞いたときにも同様に起きる問題です。
言語を学ぶ効率的な方法
新しい言語にたくさん触れて自然と学ぶことは重要です。しかし極端になりすぎて、まだ初歩の段階から中国人の先生に「中国語だけ話してください」というのは効率が良くないでしょう。
それは単なる理想論で、学ぶ側が分からないだけでなく、教える側も疲れてしまいます。
新しい言語を学ぶ時は、できるだけ新しい言語だけで会話するように意識しながらも、文法の説明、単語の説明をするときは生徒側の母国語で説明するのが効果的なのです。