2021年5月19日午後、新垣結衣さんと星野源さんの結婚報道がありました。ネット上では独占禁止法違反だと抗議する日本人男性も。
彼女の結婚は中国人男性にとっても大きなショックだったようです。どれほど失意のどん底へと落ちこんだのでしょうか?
新垣結衣結婚!中国人男性がこれほど失望した理由
中国での新垣結衣さんの人気
中国で新垣結衣さんは、以前より”国民老婆”(guómínlǎopó)つまり「中国国民みんなの奥さん」と呼ばれていました。中国人男性の理想の結婚相手として誰もが認める存在だったのです。
中国人男性は、その人気の原因を「かわいらしさ」だと言います。等身大でいつも自然な笑顔を浮かべる新垣結衣さんは、中国人にとっても近づきやすい(平易近人:píngyìjìnrén)と感じられ、それがとりわけ「かわいい」と感じる要因になったようです。
新たに生まれたネット用語
結婚報道が中国全土を駆け巡るや否や、ネットは大騒ぎ状態になり、中国の大手検索サイト百度(bǎidù)微博(wēibó)でたちまち検索数1位になったのです。
中国のどんな有名な俳優や女優が結婚した時もこれほどのことはおきませんでした。一種の社会現象となったのです。
すぐさまいくつかのネット用語が飛び交いました。紹介しましょう。
yéqīngjié
1,爷青结
xīngxīngzhīhuǒkěyǐliáoyuán
2,星星之火,可以撩垣
中国語に詳しい方。さあ、どういう意味か分かりますか?
俺たちの青春が終わった…
爷青结(yéqīngjié)は中国のネット用語で、ある言葉の略語です。どんな言葉の略語なのでしょうか。中国のネット用語辞典ではこのように解説されてます。
quánchēngwéiyé de qīngchūnjiéshù le
全称为爷的青春结束了
正式名 俺たちの青春は終わった
結婚報道のその日にネットではこの「爷青结」(yéqīngjié)という言葉が中国人男性の間で飛びかいました。
中国人男性が新垣さんと結婚できる可能性は、10年連続宝くじの1等賞に当たるよりさらに低いことは分かっています。それでもわずかな望みを抱いていたのです。
星野源なんかが…
当然大好きだった新垣結衣さんが結婚したわけですから、その相手となった星野源さんは批難の標的となるわけです。そこで生まれた言葉が星星之火,可以撩垣(xīngxīngzhīhuǒkěyǐliáoyuán)です。
この言葉はもともとある中国語のことわざをもじって出来た言葉です。元となる中国語は
xīngxīngzhīhuǒkěyǐliáoyuán
星星之火,可以燎原
星のようなちっぽけ火でも、広大な草原を燃やすことができる
変化しているのは最後の二つの漢字です。「燎→撩」「原→垣」で発音は全く同じです。このように同じ発音の似たような言葉に置き換えて、表の意味と裏の意味がある言葉をつくることを「一语双关」(yīyǔshuāngguān)といいます。
新しく置き換えられた言葉の”星”は星野源さんを意味します。”垣”は新垣結衣さんを表します。
もともとのことわざのひへんの燎(liáo)には「燃やす」という意味がありますが、新しく置き換えられたてへんの撩(liáo)には「挑む・そそのかす・その気にさせる」という意味があります。
つまり中国人男性の「星野源のようなちっぽけなやつがそそのかして、新垣結衣さんのような偉大な女性をその気にさせることができるか…」という嘆きを表現しているわけです。
アジア共通の反応
中国人女性の反応はというと、これらの中国人男性の異常な反応を見ながら、「なんでお隣の国の日本人ひとりが結婚したくらいでそんな反応示しているの?えっ、日本人嫌いなんじゃなかったの?」という冷めたものが主流です。
日本にしても中国にしても、男性たちは大きなため息をつき、女性たちは可愛いのは分かるけど、どうしてそこまで…という反応は共通しているようです。
国は違えど、結局アジア人の好みは似通っているということですね。