中国の餃子をおいしいのは、ズバリ皮が違うからです。
日本の家庭で餃子を作ろうというときに、餃子の皮から作ろうという人はあまりいません。スーパーで餃子の皮が売っているからです。しかしあの餃子の皮、予想以上に簡単に作れてしまうのです。
こんなに簡単に作れる中国餃子の皮
目次
中国餃子の何がおいしい?
日本人は中国人の作った餃子を食べたらおいしいと感じます。そして日本人が発する次の言葉に中国人はとっても違和感を感じるのです。
jiǎozi de pízhēnhǎochī
饺子的皮真好吃!
餃子の皮ホントおいしいねぇ!
餃子をふるまった後に、日本人が盛んに皮がおいしいと言うと中国人は「おいおい、そこじゃないだろ」と感じます。
それは日本人がお寿司を提供した後に、外国人に海苔がおいしいと褒められる違和感と似ています。
一番注目してほしいのは周りではなく中身なのに、どうして何の変り映えもない皮を褒めるのだ?と感じるわけです。
中国人にとって餃子の皮とは
中国人にとって餃子の皮というのは、当たり前のもの、だれでも簡単に作れるものです。
餃子のタネ(馅儿:xiànr)は各家庭に伝わる秘伝のモノがあるのですが、別に餃子の皮に秘訣もコツもないというのが中国人の感覚です。
小麦粉さえあれば作れるものだからです。
餃子の皮の作り方を知りたい
餃子の皮を作ったことの無い日本人は興味本位で中国人にこう聞きます。
jiǎozipízěnmezuò ne
饺子皮怎么做呢?
餃子の皮どうやって作るんですか?
中国人の目はキランと光ります。中国人のほとんどは人に何かを教えるのが大好きです。「よし。それなら今度、半日かけて餃子の作り方をレクチャーしよう」ということになります。
筆者もあるとき中国人に簡単な気持ちで聞いたのですが、中国人の顔はすでに教える気満々です。次の瞬間には「いついつは時間が開いているか?」とすぐに日程調整に入りました。
うっかり質問したので後にも引けず、別の日を餃子パーティーすることとなりました。
餃子の皮の作り方
結論から言うと本当に小麦粉さえあれば簡単に作れます。
日本のサイトにはモチモチ感を出すために小麦粉(中筋面粉:zhōngjīnmiànfěn)と強力粉(高筋面粉:gāojīnmiànfěn )を1:1で混ぜましょう、などと書かれています。
しかし中国人のほとんどは、どの家庭にでもある小麦粉だけで作ります。彼らにとって重要なのは餃子の具なので、皮はそれなりのものを作ればいいのです。
ボールに大量の小麦粉ドカドカ入れ、そこに少しの塩を入れました。そのあと中国人がここはポイントだと言いながら教えてくれたのは、「水を少しずつ足しながら捏ねる」ということです。
中国人は小麦粉と水の分量をいちいち量ったりしないのですが、この「水を少しずつ足しながら捏ねる」ことによってちょうどいい硬さにしていきます。この捏ねるという作業、やり慣れてない日本人からするとちょっぴり骨が折れます。
捏ね終わると小麦粉と水の塊は鏡餅のようになります。それをラップに包んで20~30分置きます。これで餃子の皮は出来上がりです。
生地の伸ばし方と注意点
続いて餃子を包めるように生地を伸ばすのですが、ちょっと注意点があります。
生地を棒状にして、包丁で2cm間隔くらいで切っていきます。そのあとそれを手で丸めて球状にします。
そして球状のものを伸ばして餃子を包める状態にするのですが、どのように伸ばすのでしょうか?
日本人は球状になった皮の元をペタンとつぶし、おもむろにめん棒で平たく伸ばそうと思います。でもそんなことしたら周囲の中国人から「それは違う!!!」と集中砲火を浴びることになるでしょう。
中心部は厚く、外側は薄く
中国人にとって餃子の皮は中心部は厚く、外側は薄くならなければいけないのです。ここは譲れません。
ペタンとつぶした後、中国人は皮を回しながら少しずつ丸く伸ばしていきます。この皮を伸ばす作業をするとき、まずは中国人に模範を示していただきましょう。
素早い技を披露したあと中国人は得意げに、日本人に対して「君もやってみろ」となります。
「餃子が包めるなら別に中心部が厚かろうがどうだろうが大差ないじゃん」と日本人は感じますが、ここは餃子の本場中国へのリスペクトで中国人の方法で皮を伸ばしましょう。
そして当然、中国人のようにはうまくできませんが、うまくできなくて大正解です。
この瞬間中国人は日本人に教えた喜びを感じるからです。この「皮を伸ばすときは中国人に教えてもらう」という注意点を忘れないようにしましょう。
餃子の皮づくりを家族イベントに
最初にするときは大変な作業と思っていた餃子の皮作りも、慣れてしまえば大したことないと感じます。
上記の方法で作れば別に中国人がいなくてもできるので、一度家族で作ってみるのはいかがでしょうか?皮だけで本場中国のような食感が味わえますよ。