中国人にとって自分がお金持ちであることを自慢する一番良い方法は車を買う事です。中国人はステータスとして車を何台も購入します。
しかし、中国政府はこうした事態に対抗手段を講じました。それゆえ今中国で車を買いたくても買えないのです。
中国人が車を買いたくても買えない理由
中国政府が車を増やさないために講じた手段
街中の車の数を増やさないために中国政府は対抗手段として、「ナンバープレートを日ごとに特定し、ナンバープレートの車しか走れない」という法律を施行しました。
例えばある都市では街中を走れる車を、ナンバープレートの最後が偶数の日と奇数の日とに分けています。すると毎日車に乗りたい中国人はどうしますか?
なんと偶数と奇数の車2台持ちを始めたのです。
そこでさらに中国政府が打ちだした対抗策は何でしょうか?
táigāochēpáijiàgé
抬高车牌价格
ナンバープレート価格を釣り上げる
正確に言うと、政府がナンバープレートの価格を釣り上げたというわけではなく、ナンバープレートを抽選(抽签:chōuqiān)、もしくはオークション(拍卖:pāimài)でしか購入できなくしたのです。
ナンバープレート抽選当選確率
ナンバープレートを抽選制にするのかオークション制にするのかは都市によって違います。ちなみに北京は抽選制を採用しており、上海はオークション制を採用しています。
ナンバープレート申請をして当選した人がプレートを購入できるのですが、その当選率はどれくらいだと思いますか?
bǎifēnzhīyīdàoèr
百分之一到二
1~2%
つまり北京においては、50年間申請し続けて当選するかしないかの確率ということになります。そう、北京で自分の車を保持するのは夢のまた夢なのです。
北京で車を持つ抜け穴
新車を買ってもわずかな抽選確率でしかナンバープレートが手に入らなくなりました。それでどうしても北京で自分の車を運転したい人は抜け穴を使うことになります。それは…
mǎidàichēpái de èrshǒuchē
买带车牌的二手车
ナンバープレート付きの中古車を購入する
日本で二束三文で売られるような走行距離が10万キロを超えている車でも、もし北京のナンバープレート付きで売られていたなら、何と10万元(160万)でも余裕で売れます。
購入者はその中古車を買ったらすぐに廃車し、そのナンバープレートを新たに購入した新車につけるのです。
オークションの場合
上海などナンバープレートオークション制を採用しているところもあります。この場合運ではなく純粋にお金持ちであれば購入できるということになります。
予想できることですが、年々この引き落とし価格はつり上がっていきました。
オークション制度が始まった2004年1月のナンバープレート平均購入価格は39516元(約63万円)でした。日本人からするとこれでも相当高いでしょう。
それが2020年11月の平均購入価格は91433元(145万円)となっています。
そうです。もはや上海でナンバープレートの価格は、車の価格と同じくらいなのです。今後もっと値段はつり上がっていくでしょう。
当たり前のことができる日本に感謝
車を買いたければ買うことができ、好きな日に好きなだけ車を乗ることができる日本は幸せなのです。
中国では車を欲しくても購入するのに苦慮し、たとえ運よく自家用車を保持できたとしていても、指定された時間にしか運転できません。
当たり前のことが当たり前のようにできる日本に住んでいることを感謝したいですね。
※2021年1月の情報です。