中国の若者たちもゲーム(电子游戏:diànzǐyóuxì)が大好きです。高校時代は監視下の元、朝から晩まで学校に缶詰めでゲームをしたくてもゲームがなかなかできません。
大学に入り多くの学生は突然現れた自由な時間をゲームに捧げるのです。
中国の若者に人気の日本のゲームとは?- 日本のゲームが中国でなぜ安全とされるのか
どれほどゲームにはまるのか?
実は大学に入ったばかりの学生たちが一番したいのはゲームではありません。恋愛(谈恋爱:tánliànài)です。しかし予想できることですが、恋愛を楽しめるのは比較的ビジュアルに恵まれた男女の学生たちだけです。
一般的な学生は恋愛をしたいのに満たせない気持ちを、ゲームに燃えることによって埋め合わせるのです。
主にゲームにのめり込んでしまうのは男子生徒(男生:nánshēng)でしょう。
中国のほとんどのゲームは開始するときは無料ですが、そのうちゲームが進むと課金(氪金:kèjīn)制度になっています。
まんまとゲーム制作会社の戦略にはまってしまい、大学3年間で約3万元(45万円)もの大金を一つのゲームに課金してしまったというのは筆者が受け持った生徒に実際にあった話しです。
安全な日本のゲーム
中国人は日本のゲームは中国のゲームより安全だと思っています。
なぜなら中国のゲームは先ほど述べたように巧妙な課金システムによって夢中になった学生から大金を巻き取りますが、日本のゲームは、最初にゲーム機もしくはソフト購入でまとまったお金を投資してしまえば、あとお金がかかることはないからです。
また今の中国のゲーム界も盛んですが、一昔前はゲームと言えば日本のゲームをするしかありませんでした。それで中国のほとんどの学生は日本のゲームで遊んだことがあります。
中国で人気の日本のゲーム
マリオブラザーズ
中国人に「遊んだことがある日本のゲームは何ですか?」と尋ねるとどんな答えが返ってくるのでしょうか?
ゲームをしたことがあるほとんどすべての中国人が遊んだことがあろうものとして、誰もが挙げるのが、世界的に大ヒットを生み出したこのゲームです。
mǎlǐàoxiōngdì
马里奥兄弟
马里奥(mǎlǐào)は「マリオ」の当て字。兄弟(xiōngdì)はブラザーズですね。
そうピョンピョン跳ねて、キノコを取りながらクリアしていくゲーム「マリオブラザーズ」は初めに面白いと思ったテレビゲームとして中国人の間でも有名です。
信長の野望
つづいて男性であればこう答えます。
xìnchángzhīyěwàng
信长之野望
信长(xìncháng)とは織田信長の「信長」です。之(zhī)は「~の」という意味です。
野望(yěwàng)ですが実はこういう中国語は存在しません。日本語の「野望」をそのまま中国漢字にしたものです。中国語で野望はもともと「野心」(yěxīn)といいます。
つまり日本で人気がある往年の戦国ゲーム「信長の野望」シリーズは中国でも大人気というわけです。
実に30年以上前から存在し続けているゲームですから、中国人も大学生から50代のおじさんたちに至るまで遊んだことがあるゲームという事になります。
もしかしたら一般的な中国人男性は、日本人の女性よりマニアックな戦国武将に詳しいかもしれません。
旅ガエル
これは面白い現象なのですが、日本ではほとんど人気なかったのですが、中国で2017年に大ヒットをさせたゲームがあります。
lǚxíngqīngwā
旅行青蛙
旅ガエル
弁当を用意しておくと、家にいるカエルがそれをもって写真を撮って帰ってくるだけというなんてことはないゲームです。
しかし、中国人の親がいつも不在で親近感が沸くからなのか、ストレス社会で癒してくれるのか、とにかく中国でダウンロード数1番の人気ゲームとなりました。
新しい発想力は日本の力
日本は新しいものを開発し世界に送り出す能力はまだまだトップクラスです。コスト削減で利益を求める中国のゲームはいずれも日本や欧米諸国の真似たものばかりなので、なかなか真新しいゲームというのは開発できません。
日本はゲームの世界でも、次から次に新たなモノを開発していけば、世界の人々の心に新たなる安らぎを提供していけるでしょう。