文化が違えば大切にするものが違います。中国に行った日本人が一番驚くのは中国人が異常なまでに水(水:shuǐ)を大切にすることです。
なぜ中国人はこれほどまでに水を大切にするのでしょうか?
中国人が水を大切にする理由とは?中国の水資源事情と文化について
中国人と水
中国は大陸なので水資源の確保にいつも頭を抱えてきました。水を確保するためには遠い川があるところに汲みに行かなくてはいけなかったのです。
一昔前の中国映画ではよく長い時間をかけて水を汲みに行く場面や、その汲んできた水を大切に使う様子などが描かれています。
上水道が発達してきた現在は水汚染という別の問題ゆえに、中国では水の重要性が増しています。日本の川の水は基本的に透明ですが、中国の川の水は基本的に茶色で油などの不純物がたくさん浮いています。
こうした点を考えると世界的に見ても水資源に恵まれている日本に住んでいることを感謝できます。
中国人が水を大切にする方法
といっても現代すでに中国各地にダム(水坝:shuǐbà)が、内陸の大都市には国家プロジェクトとして大型ダム(大坝:dàbà)が建設されています。すでに中国国民の生活用水の量という点では解決されています。
それでも「水=貴重なもの」という見方は今も残っており、それは生活のあらゆる面に表れています。
中国人が水を大切にしていることはどんな行動に表れているのでしょうか?2つ紹介しましょう。
línyǔshíyòngshuǐtǒngxùshuǐ
淋雨时用水桶蓄水
シャワーの時に水をバケツに貯める
gòumǎirìběnshuǐzīyuán
购买日本水资源
日本の水資源を購入する
シャワーの時に水を貯める
日本人が中国人の家に泊めていただくときに注意すべきなのは、シャワーを借りるときです。口酸っぱく「水を身体に掛けない時は必ずこのバケツ(水桶:shuǐtǒng)にシャワーのノズルを入れて水を貯めるように」と言われます。
この「シャワーの横にバケツ」は中国では普通です。もしうっかり水を貯めるのを忘れてしまうなら「水を無駄遣いする日本人」というレッテルを貼られてしまいます。
水を一滴も無駄にしてはいけないというのは、日本人のお米一粒も無駄にしてはいけないと同じく昔から伝わる考え方ですので無視してはいけません。
水資源の購入
中国人は将来中国の水資源が枯渇すると思っています。そこで大富豪たちは北海道など豊富な水資源がある土地を購入します。日本人にとっては固定資産税だけかかっていらない土地なので、中国人の言い値で売れてしまいます。
今すぐ購入した土地の水資源をどうこうするという事でもないのですが、将来中国で水資源が不足した時に日本から輸出しよう、もしくは自分の家族は水資源がある日本の土地で暮らそうという事なのかもしれません。
中国人からすると魅力的な日本の水
中国人にとって川の水の色は、もしかしたら海の水さえも茶色が普通と思っています。そこで日本に来て水が透明なのを見てまず心が強く引かれます。
透明なだけではありません。中国に天然で飲める水はまず存在しないのですが、日本人からは「この川の水は飲めます」とか「ここの地下水は飲めます」と聞かされます。中国人が大金はたいてでも日本の土地を買い占めたくなる気持ちが分かるでしょう。
日本の豊富な水資源に感謝
日本というのは水道水が飲める世界でもまれにみる国です。国全体が豊富な水資源に囲まれていることにあらためて感謝したいですね。