どの国でも一定の視聴率を稼げる番組、それは料理番組です。中国の料理番組というのはどんなものなのでしょうか?
日本人からするとおかしいところが満載なのです。
中国の料理番組の裏側:日本人が気づく意外な違和感
中国の料理番組の種類
日本の3分クッキングのような、今日の夕食を実際に作ってみましょう。というテンポの速い料理番組もあれば、田舎のおばあちゃんがどうやって豆腐を作っているのか人間模様を描きながらゆったり進む料理番組もあります。
今回はいわゆる3分クッキングのように中国料理を作る方法を紹介した番組の構成に注目しましょう。
中国人が料理番組が好きなのは
中国政府のネット管理が厳しく、日本のようにネットで楽しい時間が過ごせないので中国人は日本人以上に、まだまだテレビをよく見ます。基本中国人が家にいるときはテレビがついており、3分クッキングのような料理番組はとても人気です。
中国の料理番組をつけると、中国料理がとても手間暇かかっていること、それはそれは多量の油を使っていることが分かります。
しかしそれは驚くところではありません。中国人からすると日本料理もすごい手間暇かけて作られますし、たくさん醤油を使っているからです。
中国の料理番組ここがおかしい
日本人が中国の料理番組を見ておかしいと思うのは以下の点です。
wèidào tài zhòng
味道太重
味が濃すぎる
zuòfàn shí chuān shàng piàoliang de yīfu
做饭时穿上漂亮的衣服
料理を作る時きれいな服を着る
zuòfàn bù xǐ shǒu
做饭不洗手
手を洗わずに料理を作る
この3点で日本人はおかしいと感じるのです。詳しく説明しましょう。
味が濃い
全ての中国料理というわけではありませんが、全般的に中国の中国料理は味が濃いのが特徴です。日本で食べる中国料理は正直中国人からすると味が薄すぎると感じるのです。
どれほど中国料理の味が濃いのか紹介しましょう。例えばある料理番組で四川料理(川菜:chuāncài)の辣子鸡(làzi jī)という料理が紹介されていました。
何と唐辛子(辣椒:làjiāo)は料理の70%を占めており、肝心の鶏肉(鸡肉:jīròu)は20%、その他生姜(姜:jiāng)などが10%です。圧倒的に味付けに力を入れているのが分かるでしょう。そこまでしないと中国人の舌を満足させることはできないというわけです。
他にも塩(盐:yán)、コショウ(胡椒:hújiāo)なども日本の基準と比べると大量に入れるので味が濃くなります。
おしゃれな服で料理
日本の料理番組では必ず出演者はエプロンをつけています。手巻き寿司など直接食べるものを作るときは手袋をつけて料理する様子が映し出されます。そう、日本において料理というのは清潔であることが大前提なのです。
ところが中国の料理番組では清潔さは重視されません。食欲を前面に出し、「さあ今日は〇〇という料理の作り方をお伝えしましょうね」という感じで始まります。
驚くのは料理人が、よそ行きのアクセサリーがチャラチャラついた服で料理を始める点です。まるで一昔前に日本人がディスコで踊っていたときの服装のようです。
そんな服で大釜で茹でた野菜をドドーとザルに流したり、大きな中華鍋でガンガン肉を炒めています。日本人なら「それでは油が服に飛ぶではないか?」とクリーニングの心配をしてしまい、料理から注意がそらされてしまうのです。
手を洗わない
日本では必ず映し出される料理人がまずは手を洗うか清潔な布巾で手をぬぐう場面が映し出されます。しかし中国では「さあ〇〇という料理を作りましょう!」と述べたら、そのまま生肉を素手で取り出して慣れた手つきで切っていきます。
食欲が前面に出ているので、料理の途中味を見るために直接中華鍋の具材を素手でつかんで口に入れたり、鍋に入れてるお玉を直接口につけて味確認などもありです。
日本人はこの時点で衛生面が気になって食欲が失せるのですが、そもそも過熱してるから気にしないというのが中国感覚です。
文化に合わせた紹介の仕方
上記で紹介した中国料理の提供方法は、中国人からすると魅力的な紹介の仕方というわけです。中国人にとっては料理は味が重要なので、細かいことは気にしてないのです。
日本人は違いにビックリしますが、世界の文化の違いとして受け入れていきたいですね。