日本の企業はいつも不思議に感じます。なぜ中国企業は自国で新商品を開発しようとせずにいつも外国企業の真似ばかりするのか?
しかしこれは日本人的な考え方でしかありません。中国には中国の考え方や歴史背景があり、それゆえに他の国のものをパクるのです。
中国が他国のものをパクる意外な理由
中国の模倣社会
中国の会社は往々にして新しいものを開発しようとはせず、日本やアメリカなどで流行したものを、模倣しようとします。
新幹線(高铁:gāotiě)も、リニアモーターカー(磁悬浮列车:cíxuánfú lièchē)もすべて外国で開発されたものをそのまま中国国内に取り入れたにすぎません。
中国企業は、外国の技術を取り入れるために、他国の開発技術者をお金で引き抜いたり、最近ではサイバー攻撃によって設計図をそのまま手に入れることもあります。手段を選びません。
他国の模倣は音楽界でも顕著です。中国に行くとよく日本で聞き慣れたメロディーを耳にすることでしょう。
しかしメロディーは日本で10年ほど前に聞いたことがあるものですが、歌われているのは中国語です。
実は中国の作曲家がそのまま日本で以前流行したメロディーを拝借し、それを少しだけアレンジさせて自国の歌謡曲として売り出しているのです。
日本人の感覚からするとなぜ中国は恥じらいもなく他国のものをパクろうとするのだろうかと思うことでしょう。
なぜ中国人は他国のものをパクるのか
中国人も他国のものを模倣して恥ずかしいという気持ちがないわけではありません。しかし、近年、他国の技術をパクるようになったのは次の2つの理由があるようです。
tōudào wàiguó de jìshù shì zhuànqián xiàolǜ zuìgāo fāngfǎ
1、偷盗外国的技术是赚钱效率最高方法
国外の技術を盗むのが手っ取り早くお金を稼ぐ方法だから
wénhuà dàgémìng hòu , zhōngguó jìshù bù qiáng
2、文化大革命后,中国技术不强
文化大革命の後、中国に技術力がなかったから
それぞれ意味を解説していきましょう
手っ取り早くお金持ちになるには
中国ではお金を稼ぐ(赚钱:zhuànqián)ことだけが成功の基準です。社会に喜ばれる素晴らしい製品を作るとか、安定した幸せな家庭を作るなどは、成功の基準とはあまり考えられていません。
中国人はお金を稼ぐ時に効率(效率:xiàolǜ)を求めます。できれば一攫千金したいので、お金も時間もかかる開発費用は無駄にしか思えません。コスト最小限でヒット商品を生みたいのです。
そのためには、国外ですでに評判が良い商品の技術を持ってくるのが確実でありコストがかからない方法です。
そう、中国企業は「究極の効率重視」なので、他国のものをパクるのです。
文化大革命の影響
これはもう一つの見落としがちな理由です。1970年代中国は文化大革命の影響で、技術開発を行なう学者が一切いなくなりました。
学者もおらず、10年間中国国内いろいろな分野で開発がストップしていたため、文化大革命が終わった時の中国発展は世界からかなり遅れを取っていました。
当時中国の発展のためには国外から技術者を連れてくるか、そのまま他国の技術を真似るしかなかったのです。
現代の中国に理解を
歴史で学んだことですが、遣唐使、遣隋使の時代は日本が中国の技術を取り入れていました。そのおかげで日本は発展したのです。
中国には文化大革命が起きたので当時は外国の技術を取り入れるしかなかったという背景を忘れないでください。
もちろん手っ取り早くお金を稼ぐためでもありますが、こうした歴史背景を考慮するなら中国に対して批判的にならずに済みますよね。