世界各国にはその国の人だけが食べる食材というのがあります。今回は日本の食卓には並びませんが中国の食卓にはいつも並ぶ野菜を見ていきましょう。
日本人が普段食べ慣れていないだけで、中国でその野菜を食べると病みつきになるかもしれません。
中国にあって日本にはない野菜
目次
中国でしか売っていない野菜
中国人は何でも食べます。少々癖があり日本人の口には合わないと思われる食材も中国人はおいしく料理して食べてしまいます。
次の中国野菜、日本のお店で売っているのを見たことありますか?
wōsǔn
1、莴笋
ércài
2、儿菜
zhéěrgēn
3、折耳根
さっそくこれらの野菜がどんな野菜なのか見ていきましょう。
ステムレタス
莴笋(wōsǔn)は日本語で「ステムレタス」と呼ばれる野菜です。形としては日本のワサビがそのまま大きくなったようなものです。
味や食感はブロッコリー(花椰菜:huāyēcài)の芯の部分と似ています。
日本人の中にもブロッコリーの芯の部分は捨てる人がいますが、この野菜の芯の部分を食べるステムレタスも日本の食卓に並べられることはありません。
しかし食感は良く、どんな味付けにもよく合います。
子持ち高菜
次の儿菜(ércài)ですが、これも先ほどの 莴笋(wōsǔn)とほぼ同じ食感です。
ただザーサイの原型のような形をしておりイボイボして見た目が悪いので、日本で食用として流通することはないでしょう。
ドクダミの根
最後に折耳根(zhéěrgēn)という野菜です。これはドクダミの根のことです。
実は日本でもたくさん生えているものですが、雑草に数えられてしまっています。味は少々癖があり、日本では食用とされることはありません。
味に癖があり日本で食用にされないという事は、おいしくないという事なのでしょうか?いいえそうではありません。
中国でドクダミの根を食べ慣れた日本人は、独特の風味があり、歯ごたえといい抜群においしいので、日本に帰って来ても無性にドクダミの根を食べたくなると言います。
それだけ他に類を見ないクセになる野菜と言えるでしょう。
時々日本にも売っている中国野菜
次に日本でも時々売っている中国野菜をご紹介しましょう。中国料理独特の味を出すために店頭で見かけたら購入したい食材です。
xiāngcài
1、香菜
kōngxīncài
2、空心菜
パクチー
ときどき日本のスーパーでも「パクチー」として売っているものです。中国料理独特の風味を出すには欠かせません。
ヨウサイ
日本でも中国名をそのまま日本語読みして、空心菜(くうしんさい)として販売していることがあります。
茎の中が空洞となっているのが特徴です。中国の庶民の野菜として親しまれています。
中国で売っている野菜の特徴
日本のスーパーで売られている野菜は、どれも食べごろ(吃得过:chīdéguò )の状態です。タケノコ(竹笋:zhúsǔn)であれば一番おいしい新芽か、大きいものでも硬すぎない状態です。
しかし中国青果業界では食材はすべて重さで料金が決まるため、必ずしも一番おいしい状態で店頭に並んでいるとは限りません。
中国で売っているタケノコは大きく成長しており、すでに竹を食べているような感覚です。中国のカリフラワー(花椰菜:huāyēcài)も大きくなりすぎていて、もはや白い部分が広がってしまっています。
どうにか食べられるという状態ですが、中国人は野菜はそんなものだと思っているので、あまり気にしていません。
中国人から学ぶ食への見方
少々食感が悪くても、日本では雑草とみなされていても、中国人は野菜をモリモリ食べ、健康を維持します。
中国の野菜は日本のように形が良いものだけが売られているという事はありません。
そう、食べられるものは何でも食べるのです。
日本でも災害が起きた時にはスーパーの食べ物がすぐに売り切れとなります。将来災害が続き思うように食べ物が手に入らない時があるかもしれません。
その時は中国人に倣って、いろんな野菜を工夫して食べられるようになるといいですね。