中国ではパンダが次から次へと育っています。それと比べて日本の上野動物園ではなかなかパンダの飼育に成功しません。
技術が高いはずの日本ではうまくいかないのに、中国ではなぜパンダが良く育つのだろうかと思うことはありませんか?
なぜ中国のパンダは良く育つのか:飼育の秘密
目次
日本のパンダの数
日本には上野動物園に3頭、神戸王子動物公園に1頭、そして和歌山アドベンチャーワールドに6頭いますので計10頭のパンダがいることになります。
近年和歌山アドベンチャーワールドがオスパンダの永明の活躍で次から次へと子供が生まれています。ですが中国と比べると繁殖率は決して高くありません。
日本と中国では何が違うのでしょうか?中国でパンダが育つ要素を見ていきましょう。
中国でパンダが良く育つのは?
中国でパンダが良く育つのには様々な要素が関係していると思いますが、そのいくつかを考察してみましょう。
zhúzi de zhìliàng hǎo
1、竹子的质量好
shìhé de huánjìng
2、适合的环境
fányù jìshù hěn gāo
3、繁育技术很高
この3つは中国でよくパンダが育つ理由のようです。一つ一つ見ていきましょう
食べ物が良い
生まれてきたパンダの多くも人間と同じく、病気にかかって死んでいきますが、健康を支えるのは何と言っても食べ物でしょう。
パンダは竹(竹子:zhúzi)を食べるのですが、竹の種類(种类:zhǒnglèi)や質(质量:zhìliàng)は日本のものと全く違います。
中国の特に四川地方の竹の種類は豊富で、それぞれのパンダは好みに合った竹をたくさん食べることができます。そのため健康状態も保ちやすいのでしょう。
もしかしたら、なかなかパンダの飼育が成功しない日本の動物園が仕入れている竹は「質の良い竹」ではないのかもしれません。
適した環境
二つ目の中国のパンダが良く育つ要素は、パンダが育つのに適した(适合的:shìhé de)環境(环境:huánjìng )でしょう。人間の子供も同じくらいの年の子供たちがいて、いつも遊びながら楽しく生きているとのびのび育ちます。
同じようにパンダも自分の周りにたくさんパンダがいていつも楽しく遊べると、健康状態も精神状態もよくのびのび育つというものです。
すでにパンダが繁殖しており、パンダに囲まれている環境もパンダが良く育つ要素の一つであることは間違いないでしょう。
パンダの飼育技術
中国4000年の歴史と言われますが、パンダの飼育技術(繁育技术:fányù jìshù)も長い歴史の中で蓄積されています。
赤ちゃんパンダはお母さん初乳を必ず飲む必要があることや、病気にかからないように細菌に注意した世話をすることなど、やはり中国はパンダの飼育技術を心得ているようです。
もちろん日本の動物園もその技術に倣い、パンダを飼育していますが、何が違うのでしょうか?
四川のパンダ基地に行ってパンダの飼育員がパンダを扱っている方法を見ると、日本人はちょっとビックリします。なぜなら、結構荒々しくパンダを扱っているからです。
日本の飼育員がもし中国と同じようにパンダを扱っていたら怒られるかもしれません。
しかし人間の子供もそうですが、過保護に育てすぎると弱々しい大人になってしまいます。中国のポイントは抑えながらも適度に雑な育て方が功を奏しているのかもしれません。
動物にもそれぞれ住みやすい環境 パンダの繁殖からもわかるように、中国はパンダにとっては楽園のような環境です。
日本人はやはり日本で育ったので、「日本が一番」で通っ網かもしれませんが、パンダからすると最も住みやすい国は中国なのかもしれませんね
中国成都のパンダ基地完全ガイド:パンダに触れる方法や訪問のコツ
中国に行く楽しみの一つはパンダを見ることでしょう。中国では野生動物のパンダがよく育っています。今回はそのパンダ王国とも言える四川成都のパンダ基地に訪問してみましょう。
パンダ基地には何がいるの?
パンダ基地(熊猫基地:xióngmāojīdì)にどんな動物がいるのでしょうか?
普通の動物園には、象やキリンやライオンなどの目玉となる動物たちがいろいろいるのですが、なんせパンダ基地です。何が待っているのでしょうか?
パンダだらけ
入り口を入ってすぐにある、パンダコーナーでパンダを鑑賞します。しばらく歩くと、またパンダコーナーです。その次もパンダコーナーというわけです。
まったく代わり映えしませんが、それでもパンダはかわいいのでたくさんの人が群がっています。
白黒のパンダ以外の動物もいます。中心部の区画にはレッサーパンダ(小熊猫:xiǎoxióngmāo)がいるのですが、観光客の目的はレッサーパンダではありません。よってレッサーパンダは悲しくスルーされています。
一番人気パンダの飼育部屋
パンダ基地の中でもとりわけ人気が高いのは、赤ちゃんパンダがいる飼育部屋です。運がよいと赤ちゃんパンダが群れで遊んでいるところに遭遇できるでしょう。
赤ちゃんパンダは中国でしか見れないので、これは来た甲斐があったと感じる瞬間です。
パンダ基地はどこにある?
成都のパンダ基地は成都市の中心部から15km。公共機関で1時間ほどの距離にあります。
自然の美しさが堪能できる九寨沟(jiǔzhàigōu)などの観光地と比べると、パンダ基地は比較的都市部にあるので行きやすい場所でしょう。
お勧めは午前中
パンダは昼から寝る動物です。よって午前中しか活動しません。もちろん午後にもパンダ基地に入場できますが、パンダはほとんど活動していないので、パンダ基地に行くときは午前に行くとよいでしょう。
パンダの抱っこはできるのか?
お金を払えばなんでもできてしまう中国なので、日本では絶対にできないパンダの抱っこも、中国ならできてしまうのではないだろうか?と考える人がいます。
パンダには近づけない
残念ながら、このような張り紙があります。
guójiālínyèjúmìnglìngxiàwénjìnzhǐfèigōngzuòrényuánhéxióngmāojìnjùlíjiēchù
国家林业局命令下文禁止费工作人员和熊猫近距离接触.
簡単に意訳すると「中国国家の農林局の通達で、係員以外はパンダと至近距離に近づくことはできません」という内容です。
本当にパンダの抱っこはできないのか?
ところがです。ちょっと係員に次のように声をかけてみましょう。
kěbùkěyǐbàoxióngmāo
可不可以抱熊猫?
パンダ抱くことなど、できちゃいますか?
係員はニヤッと笑い、「可以(kěyǐ)」と言ってきます。そしてお金を要求してくるのです。
パンダを抱っこする相場
パンダを抱っこする価格はおよそ1000~2000元くらいです。これは係員たちの裏商売なので正規価格というのはありません。
係員が忙しい時期か、写真を撮りたいのが外国人か中国人か、あと係員の気分で値段が変わってきます。
お金を払うと、青い防御服を着させられて、パンダがいる部屋に入ります。
ここでパンダに至近距離でご対面となるのですが、せっかくの機会です。やはり写真を撮りたいでしょう。ですが係員は写真を撮ってくれません。
パンダと写真を撮るには
パンダがいるところに入る権利が一人1000~2000元(17000円~34000円)なので、もう一人の友人に写真を撮ってもらうとなると倍の料金を支払うことになります。
1人で入った場合でも記念写真を残すためには、遠隔操作ができるカメラを用意するとよいでしょう。そうすればパンダと一緒に写真を撮ることができます。
まとめ
記念撮影は高いのですが、パンダ基地入場料そのものは57元(800円)です。決して高くはありません。中には观光车(guānguāngchē)という、オープンカーもあり移動も便利です。
中国旅行を計画している方なら、ぜひとも成都市のパンダ基地見学を計画に盛り込んではいかがでしょうか?