一時期話題になりました。「中国の即席ラーメンは即死ラーメン」と。でも実際にはそのようなことはありません。
ところが中国のインスタントラーメンを日本と同じ感覚で食べると失敗します。中国のインスタントラーメンは日本のものと何が違うのでしょうか?
中国で食べても大丈夫?インスタントラーメン
目次
インスタントラーメンを中国語で
インスタントラーメンを中国語で下記のように言います。
fāngbiànmiàn
方便面
方便(fāngbiàn)というのは「都合がいい」「便利」という意味です。面(miàn)は日本語の「~ラーメン」という意味だと理解しておけばよいでしょう。
「都合がいい便利なラーメン」という意味でインスタントラーメンを表すのにぴったりの中国語ですね。
中国のインスタントラーメン 衛生面は大丈夫?
日本人が中国でインスタントラーメンを食べるときに心配するのが、衛生面でしょう。中国のインスタントラーメンは食べても大丈夫なのでしょうか?
2014年には中国全土を揺るがす事件が報道されました。
中国ではもっとも有名なインスタントラーメン業者である康师傅(kāngshīfu)が、工場下水から抽出した地溝油(地沟油:dìgōuyóu)を使用していることで摘発されたのです。
康师傅も会社として正式に地溝油の利用を認めました。
「その日に死ななければ食品として成り立つ」というのが中国企業の概念だなんていう意見もありますが、安全よりも利益を優先する中国企業のインスタントラーメンが安全であるかどうかは少々不安です。
そもそもインスタントラーメンはたとえ日本のものであっても身体にはあまりよくないので、中国のものでも日本のものでも、インスタントラーメンはある程度のリスクを承知で食べる覚悟が必要でしょう。
中国のインスタントラーメンの味
決して健康的ではない食べ物であるインスタントラーメンですが、それでも食べるのは、やはり手軽だから。中国のインスタントラーメンも、日本と同じく「お湯をかけて3分」です。
そこで肝心なのは味ですが、はたしておいしいのでしょうか?中国のインスタントラーメンは中国人の口に合うように作られています。よって日本人は中国のインスタントラーメンを食べた時こう感じます。
bù hé rìběnrén de kǒuwèi
不合日本人的口味。
口味(kǒuwèi)というのは「食べものの好み」という意味です。不合(bù hé)というのはその漢字のままの意味で「~に合わない」という意味になります。
つまり中国のインスタントラーメンは「日本人の口には合わない」のでおいしいと感じません。
日本人の口に合わない味
では、どれほど日本人は中国のインスタントラーメンを食べるとおいしくないと感じるのか見ていきましょう。
日本人も良く知っている日清の主力インスタントラーメンの「合味道」(hé wèidào) を例に取りご紹介します。
xiārén fēngwèi
虾仁风味
エビ風味
いわゆる日本と同じ味で、これは日本人でもおいしく食べられます。
XO jiàng hǎixiān fēngwèi
XO酱海鲜风味
XOソース海鮮味
名前だけ見るとおいしそうですが、完食するのは難しいかも・・・
málà niúròu fēngwèi
麻辣牛肉风味
四川風味牛肉味
とにかく辛くて食べられません。
dōng yīngōng fēngwèi
冬阴功风味
トムヤンクン味
中国がタイをイメージして作った味ですが、酸っぱすぎます。
カップヌードルで食べられるのは?
日本の会社が作っている中国のインスタントラーメンなのに、日本人でも食べられるのはあの小エビと謎肉が入った味「虾仁风味」(xiārén fēngwèi )という元々の味(原味:yuánwèi)のものしかないのです。
もちろん日清が一番売りたい味なのでスーパーの店頭に並べられますが、中国人は日清の元々の味をおいしいと思いません。よってスーパーでは売れ残る結果となります。
中国のインスタントラーメンで買いなのは?
旅行に行って中国でインスタントラーメンを食べるなら、冒険して中国でしか食べられないものを試してみるのもいいでしょう。せいぜい7元(110円)程度なので、大した損失ではありません。
中国に長く住むのであれば、スーパーで売れ残り、安売りされている日清のカップヌードルの「虾仁风味」を買うことをお勧めします。コスパよく、ちょっとだけ日本に帰った気分を味わえることでしょう。