中国箸の文化と歴史-日本の箸との違い

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箸といえば中国から日本に伝わったものの一つですが、実は昔からの伝統と中国文化を今に残す貴重な品の一つです。では日本の箸と一体何が違うのでしょうか?

調べてみるとなかなか奥が深い中国箸を今回はご紹介しましょう。

中国箸の文化と歴史-日本の箸との違い

いつから箸を使い始めたの?

中国「商朝」(Shāng cháo 殷時代)後記の記録の中に箸を使っている記録が出てきます。

Zhōngguó hěn zǎojiù yǐjīng shǐyòng cānjù,yòng sháozi de lìshǐ dàgài yǒu bā qiān nián,

中国 很 早就 已经 使用 餐具,用 勺子 的 历史 大概 有八 千 年,

yòng kuàizi de shíjiān shàngxiàn hái bú quèdìng,dàn zhìshǎo yǐ yǒu sān qiān nián lìshǐ。

用 筷子 的 时间 上限 还 不 确定,但 至少 已 有 三 千 年 历史。

中国では大変早くから既に食器が用いられていた。匙を使う歴史はおよそ8000年になる。箸を使い始めた時期の上限はいまだ確定できないが、それでも少なくとも既に3000年の歴史はある。

このほかの食器に、肉刺しのようにして使われた「叉子」(chāzi)があります。洛陽にある戦国時代の墓から51の叉子が発掘されましたが、その後時代と共に淘汰されていったようです。

秦時代が始まる前頃までには、匙はご飯を食べるため、箸はとろみのあるおかずの中の具を食べるために用いられました。

1つ離れたところに木質堆積物がある。

呼び方が変わった?

中国語で箸は「筷子」(kuàizi)ですね。でも当初は物を挟んでつまむことから「」(jiā 挟む)という動詞にちなみ「」(jiā)と呼ばれていました。

漢時代になると「」(zhù)、そして明時代になってようやく「」(kuài)と呼ばれるようになりました。

とはいえ今でも「筷子」と聞いても「」だとはわからない地域があります。これは方言の影響によるのですが、福建省や広東省、広西省などでは今も「」と呼ぶ地域や、「筷子」と「」の両方を用いる地域があるのです。

このため、「」から「筷子」へ呼び方が変わったのは中国の北方からに違いないという学者もいます。

中国箸の原材料と形

中国箸の原材料は、木、竹、象牙、磁器、陶器、プラスチックなどがあります。学生食堂などで用いられているのは主にプラスチックで、レストランや一般食堂などでは木や竹を原材料にした使い捨て割り箸が使われています。

(中国の使い捨て割り箸については「中国の使い捨て割り箸」をご覧ください。)

また中国箸の特徴は長さが七寸六分(約22-24cm)あり、物を挟む側、つまり箸の先が円形で、反対の持ち手の側が四角と決まっていることです。

中国箸の先端は日本の箸よりはるかに太く、長さも長めで、少し重みがあるので、日本人にとっては少し扱いにくく感じるかもしれません。

白い背景の上の箸。

七寸六分に込められた意味

中国の日常生活のあらゆる分野には隠喩を含む習慣や文化があり、箸の形状にもその文化が色濃く表れています。

Wǒmen tiāntiān chī fàn yào yòng de kuàizide biāozhǔn chángdù shì qī cùn liù fēn,

我们 天天 吃 饭 要 用 的 筷子 的 标准 长度 是七 寸 六 分,

yěshì bāohán shēnyì de:qī cùn liù fēncháng,dàibiǎo rén yǒu“qī qíng liù yù”,

也 是 包含 深意 的:七 寸 六 分 长,代表 人 有 “七 情 六欲”,

shì bù tóng yú yībān dòngwù de qínggǎn dòngwù;

是不 同 于 一般 动物 的 情感 动物;

yīncǐ,chī fàn shí yěshíshí tíxǐng rénmen yào jiézhì bùdàng yùwàng。

因此,吃 饭 时 也 时时 提醒 人们 要 节制 不当 欲望。

私たちが毎日食事の際に用いる箸の標準の長さは七寸六分だが、深い意味も含んでいる。七寸六分という長さは、人が「七情六欲」を有し、他の一般的な動物とは異なる感情のある動物であることを示す。

これによって人が食事をする際には常に不適当な欲望を節制するようにと思い起こさせているのである。

先が片方は丸く、片方は四角いのはなぜ?

中国箸の先が丸い方は天を、四角い方は地を表しています。また箸を手に持つ時、親指は上向き、小指と薬指は下向き、中指は中間を指しますが、これは「天と地、その間に挟まれている人」の三方を表わすとされています。

いずれも中国人の世界観を表わすそうです。

置き方のルール

中国で箸を食卓のどの位置に置くかは日本と全く異なります。

まず箸の長さは揃っていなくてはなりません。長さの異なる箸を食卓に置くのは縁起が悪く、死を表わすとされています。

また、食前にご飯茶碗の右側に箸の先を上に向けて縦に置きます。そして食事が終わったなら、茶碗の真ん中にきちんと揃えて縦に向けて置きます。

まとめ

利用する人の使いやすさを考え、年齢や性別に応じて長さや細さ、持ち手部分などの形状をいろいろに変化させた日本の箸。

それと比べると、中国箸が伝統的な文化や考え方を引き継いだまま今も変えずに形として残しているのは何だか不思議な感じがしますね。

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