中国語の習得の速さの違いは要領の違いです。要領のいい人は、ほとんど勉強していないのに自然と中国語が成長していきます。どうしてそんな違いが生じるのでしょうか?
鍵となるのが辞書(词典:cídiǎn)の活用法です。
発音が命!初心者向け中国語発音マスターガイド」
要領の悪い人の勉強方法
要領の悪い人の勉強法を見ていきましょう。
1、単語カードの作成にひたすら何時間も費やす。
2、一人で文法書を読む。
3、間違った発音を繰り返し自己満足する。
上記のような方法で、中国語の勉強をしていませんか?
単語カードよりも辞書
単語カード(单词卡:dāncíkǎ)は効率の悪い勉強法です。作成するのに多大の時間がとられるからです。
単語を覚えるカギはいかに印象深く記憶するかと言われています。生活シーンと関係ない単語をひたすら机の上で覚えようとしたところで、数時間後には覚えた単語の半分以上は忘れてしまうものです。
むしろ家で単語を勉強するのを一切やめて、言いたい中国語が出てこないときに辞書を引く勉強法にスイッチしましょう。なぜこれが効果的なのでしょうか?
効果的に単語を覚える過程
なぜ単語の習得に辞書の活用が効果的なのか例を示します。
中国人の友人と明日の待ち合わせの時間と場所を確認したいとします。どうにか中国語で「明日午後2時に駅の改札口で待ってるね」と言いたいとします。どんな単語が必要ですか?
明日 午後2時 駅 改札口 待つ
といったところでしょう。
明日は「明天:míngtiān」、午後2時は「下午两点:xiàwǔliǎngdiǎn」、駅は「火车站:huǒchēzhàn」、待つは「等:děng」と分かるとします。しかしどうしても“改札口”という中国語がでてきません。
中国人を前にして、えっとえっと…なっているときに、電子辞書または、スマホの中国語辞書を引きます。
30秒もすれば辞書に“改札口”は「检票口:jiǎnpiàokǒu」と出てきます。さっそく中国人相手にこの単語を使ってみます。
wǒmenmíngtiānxiàwǔliǎngdiǎnzàihuǒchēzhàn de jiǎnpiàokǒujiànmiàn
我们明天下午两点在火车站的检票口见面。
通じました! 一度使ってみて通じた単語は脳裏に深くインプットされて2度と忘れません。効率がいいのです。
文法より発音
文法書は助けになります。しかし中国語において文法よりも重要なのは発音です。正しい発音を身に着けてしまえば、文法無視の単語列挙だったとしても相手は理解できます。
しかし、いくら正しい文法でも発音が日本人独特のカタカナ発音ですと中国人はまったく聞き取れないのです。
なぜ一人で勉強するのはダメなのか、具体的な例を見ましょう。
発音はネイティブに正してもらう
一人で中国語をひたすら発音するのは最悪の勉強法です。日本人が陥りがちな次のパターンをご覧ください。
さあ今日から中国語を勉強しようという日本人は、「まずは自己紹介できるようにならないと」と思います。自己紹介の本を見ながら「わたしは日本人です。」って中国語でなんていうのかなぁと調べます。
wǒshìrìběnrén
我是日本人
本に付属しているMP3を聞くと、中国語を学んだことがない人には「ウォー シー リーベンレン」と聞こえます。ひどい教科書にはカタカナで「ウォー シー リーベンレン」と書いてしまっているものもあります。
そこでひたすら50回ほどカタカナ発音で「ウォー シー リーベンレン」と繰り返します。どうなりますか?
50回も間違った発音をしてしまいました。発音というのは頭ではなく、口の筋肉が覚えます。
口の筋肉が決して通じることのないにわか中国語を覚えてしまったら、もう後で調整が利きません。一生中国人に通じない自己紹介をし続けるのです
中国人ネイティブから勉強すると
中国語発音は変な癖がつく前に、ネイティブから教わったほうがいいでしょう。ネイティブは母音と子音を分けて教えてくれます。
日本語の「あいうえお」と中国語の「a i u e o」はまったく別物です。その上中国語独特のウムラウトという母音もあります。
発音は中国人ネイティブから、単語は携帯できる辞書で勉強するのが効率のよい勉強法なのです。