中国での宠物热潮(chŏng wù rè cháo:ペットブーム)は日増しに加速しているようですね。
中国のペットブーム、ペットとの生活を紹介
動物を飼う
sì yǎng dòng wù
饲养动物
動物を飼う
「饲养+动物」の形で、「动物」の所は動物名を入れ替えます。
sì yǎng māo
饲养猫
猫を飼う
sì yǎng gŏu
饲养狗
犬を飼う
口語では単に养狗(yǎng gŏu) 养猫(yǎng māo)と言います。
人気のペット
では、どんな動物たちが宠物として人気なのでしょうか。
ちょっと古いのですが、2007年に北京、上海、広州、武漢など8つの大都市で調査した結果、上位2位を占めるのは狗と猫、以下、鱼(yú:魚)、鸟(niǎo:鳥)、乌龟(wū guī:亀)兔子(tù zǐ:ウサギ)と続きます。
珍しいところでは、実際に小猪(xiǎo zhū:子豚)や、猴子(hóu zǐ:猿)を連れて散歩している人を見かけたこともあります。
人気の犬や猫は会話の中で、狗狗(gŏu gŏu)、猫猫(māo māo)や、猫咪(māo mī)と呼ばれます。なんか愛情や親しみが感じられませんか?
人気は犬
とくに愛犬家は多く、北京市では2012年末までに95万戸を突破しました。
同期の全市常住人口が2069.3万人で、一人っ子政策の下、1世帯家族3人と単純計算して、約699世帯。そのうちの14%弱を占めていますね。
yǎng gŏu hù
养狗戸
犬を飼っている世帯
yǎng gŏu rén
养狗人
犬を飼っている人
gŏu zhŭ
狗主
犬の飼い主
文語では「狗」ではなく「犬」を使います。両者ともに「犬」を意味し、「犬」は比較的大きめの犬、「狗」は小柄な犬という意味合いがあります。
また、成句や固有名詞では「犬」と「狗」は入れ替えられないものがありますので注意しましょう。
例
◎警犬 (jǐng quǎn:警察犬)
×警狗 (jǐng gŏu)
主人
(zhŭ rén)
話者の間で何を飼っているかが明確な場合は、主人を使います。
こうした宠物热潮を背景に、狗狗が人を傷つける、あるいは鳴き声がうるさい、糞尿の始末が悪いといった問題が発生し、殺傷事件や訴訟沙汰にまで発展しています。
そこで、狗狗を飼う場合、万が一のときのために、主人を特定できるよう登録しなければなりません。
禁止種と制限
また、都心部で重点区に指定された地域では、飼育できる犬に制限があります。
例えば、北京市の禁养犬(jìn yǎng quǎn:飼育禁止犬)は、斑点狗(bān diǎn gŏu:ダルメシアン)、秋田犬(qiū tián:秋田犬)、雪橇犬(xuĕ qiāo quǎn:アラスカン・マラミュー)、英国斗牛犬(yīng guó dòu niú quǎn:ブルドック)等41種類。
さらに、これらの品種に属さなくても、肩までの高さが35センチを超える場合は、同等に扱われます。そして一戸一頭までです。
手続き
飼育について、居住地域の住民委員会の同意を得て証明書を発行してもらい、それから30日以内に、管轄の公安で登記手続きを踏み、登記証を発行してもらいます。
そのあと、政府指定の动物医院(dòng wù yī yuàn)で犬の健康診断を行い、预防狂犬病疫苗(yù fáng kuáng quǎn bìng yì miáo:狂犬病予防ワクチン)を打って、動物健康免疫証を受け取ります。
登記すると、管理費として初年度は1000元、それ以降は毎年500元を支払わなければなりません。
手続きや費用は自治体によって異なります。
猫も人気
猫の種類
私は猫猫と暮らしていました。彼はもともと名猫(míng māo:ブランド猫)ではなくて流浪猫(liú làng māo:野良猫)の出で、公猫(gōng māo:オス猫)の老虎猫(lǎo hŭ māo:トラ柄の猫)です。
メス猫は母猫(mŭ māo)、老虎猫は虎斑猫(hŭ bān māo)とも言います。
なお、三毛猫は三毛猫(sān máo māo)や三色猫(sān sè māo)と呼び、とくに複数の色が混じった毛並みの猫は、さび猫なども含め、花猫(huā māo)、花斑猫(huā bān māo)など呼んでいるようです。
キャットフード
さて、猫猫は狗狗と違って煩雑な手続きはないものの、一番困ったのは猫粮(māo liáng:キャットフード)の確保でした。
まだ宠物店(chŏng wù diàn:ペットショップ)も少なく、しかも、味覚という点では飽きっぽい猫の性質に反して猫粮の種類も限られていました。
手作りご飯をあげても全然食べてくれないので、海外に出て戻るときのスーツケースの中は猫粮だらけ。猫なだけに“猫可愛がり”しすぎたと、今頃、猛省しております。
中国のペット産業
それが今やペット産業が大隆盛。宠物美容(chŏng wù mĕi róng:ペット美容院)、宠物饭店(chŏng wù fàn diàn:ペットホテル)などがどんどんできているようです。
果たして、動物にとって快適な暮らしとなっているのか、それともはた迷惑になっているのか。人間のエゴと欲で終わっていないことを望みます。
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