万里の長城、兵馬俑、故宮、少林寺など中国全土には名所が盛りだくさんです。でもひとつひとつの名所は遠いので、すべては訪問できません。
旅行計画に限りがあっても中国を満喫したい時に、ぜひお勧めしたいのが深センの中国民族文化村です。
深センの中国民族文化村で体験する中国の魅力
深センはどんな都市?
深セン(深圳:shēnzhèn)は太平洋沿いにある大都市です。中国大陸から香港に歩いて渡るための入り口となる都市としても有名です。中国で4番目に大きな商業都市で多くの外資系企業が集まっています。
深センで主に話される言葉は私たちが勉強している普通語(普通话:pǔtōnghuà)ではなく、広東語(广东话:guǎngdōnghuà)と言われる中国南方沿岸地方一帯で話される方言です。
といっても発音だけが違い、中国語表記の仕方は一緒なので、旅行をする上で支障となることはありません。
彼らと意思疎通も、広東語を話す人は普通語(北京語とも言う)も話せるので、買い物など問題なく行なうことができます。
大都市深センにはいくつかの観光名所があります。そのひとつが中国民族文化村です。
中国民族文化村の場所
深セン地下鉄の中心部に「世界の窓」(世界之窗:shìjièzhīchuāng)と呼ばれる駅があるのがわかるでしょう。観光地が集まった場所で、駅を降りると歩いて行けるところに中国民族文化村があります。
入場チケット(门票:ménpiào)の料金は150元です。ほかの観光地と比べるとちょっと高いなぁと感じますが、中に入ると150元の価値が十分にあることを感じます。
中国民族文化村の見所
中国民族文化村には、次から次へと中国の世界遺産のミニチュアが展示されています。
なかなかのつくりで、中国北京の故宮などは、精巧にできたミニチュアを上から眺めることができるので、本物の故宮では感じられない故宮の立体像を体感できます。
冒頭で述べた万里の長城(万里长城:wànlǐchángchéng)、兵馬俑(兵马俑:bīngmǎyǒng)、少林寺(少林寺:shàolínsì)、山水画で出てくるような石山も立ち並び中国の情緒を満喫できるでしょう。
さらに中国各地にあるさまざまな民族文化も知ることができます。
中国は大きいので、インドに近い地方はイスラムの文化、タイに近い地方はタイの文化を反映しています。美しい民族衣装も楽しさを演出するでしょう。
外国人が見ても楽しいショーに注目
中国各地の遺産を見ている合間に、ある場所では中国京劇が行われていたり、道端では孫悟空が芸をしていたりと催し物がいくつかあります。
乗り物はないものの、中国版ディズニーランドのようなところだと認識するとよいでしょう。
毎日3度、大劇場でショーが公演されます。お昼の時間帯には中国雑技団のショーに加えて、中国がいかに偉大な国かを教育するようなプログラムもあります。
中国国内で平和に営業をする上では欠かせない要素なので、外国人は尊重しつつもスルーします。
【パレードも必見】
私たち外国人がぜひ行きたいのは、夕方のフィナーレでおこなわれる「龙凤舞中华」(lóngfèngwǔzhōnghuá)というディズニーランドのエレクトリカルパレードに相当する大締めのショーです。
初めて行く外国人は、完成度の低い中国であることを加味して過度な期待を抱かずに劇場にいくのですが、心配ご無用。いったん始まると目が離せないほどすばらしいショーが繰り広げられます。
このショーを見るだけでも150元支払う価値があると感じるでしょう。
忙しい人にちょうどいい
このように中国民族文化村に行くなら、中国すべての観光地をダイジェストで楽しむことができ、中国の民族文化に現地に行かずに触れることができてしまいます。
中国の観光地をいろいろ回りたいけど時間がないという人は、ぜひ香港に行くついで深センの中国民族文化村に足を運ぶのはいかがでしょうか。