中国人のプライバシー概念

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精神健康を保つ上で、プライバシーの確保は重要です。ところがこのプライベートに関する考え方が日本と中国とではまったく違うのです。

中国人のプライベートに関する考え方をしっかり理解し、上手にお付き合いしていきましょう。

中国人のプライバシー概念

中国のプライバシーの距離感

中国でのプライバシーの距離感は中国の空港に着いたと同時に感じます。海关(Hǎiguān)、つまり入国審査で列に並んでいるときです。

日本ではどれくらい前の人とのスペースを開けますか?パーソナルスペースとして少なくとも身体ひとつ分くらいは、前の人との距離を置くでしょう。

ところが中国では後ろの人がめいいっぱい距離を詰めてきます。それとなく身体を押され、前に詰めろと圧力をかけてきます。

これが「中国でのプライバシーの距離感」と思っておくと良いでしょう。

日本とは違う距離感

中国で生活するうえでも同じです。中国人と接していると、日本人としては考えられないほど個人のプライバシーに踏み込んでくるのを感じるでしょう。

これを理解しないと大変なことになります。日本との違いを考える前に、まずは基本の文章「プライバシーを踏みにじる」を中国語でなんと言うか確認しましょう。

qīnfàn biéren de yǐnsī

侵犯别人的隐私

侵犯qīnfàn)は動詞で、漢字を見たら大体分かると思いますが「侵害する」という意味です。社会問題ともなっている性的嫌がらせのことを中国語では性侵犯xìngqīnfàn)と言います。

つづいて别人biéren)ですが、これは説明要りませんね。そう「他人」を意味する名詞です。

最後の隐私yǐnsī)ですが、これは「プライバシー」という意味があります。漢字構成が「私事を隠す」と書いてプライバシーとは、日本人にとって分かりやすいですよね。

友達になろうと思うならある程度の覚悟を

中国人と友達になるのはとってもよいことです。でも中国で中国人と友達になるのであれば、プライバシーを侵されることをある程度覚悟しておかなければなりません。

日本人にとっては挑戦となる例を2つ挙げましょう。

ショッピング モールで買い物袋を保持している中国の 2 人の女性。

一緒にご飯を食べよう

家に友達になった中国人を招いてご飯を食べようと思います。「夕方6時にうちに来てよ。ご飯作って待っておくからさ」と伝えます。

何時に来ると思いますか?4時ごろに家のドアがドンドンとなります。6時に来ると思っていた彼が、スーパーで買った材料をいっぱい持って、玄関に立っています。

しょうがなく招き入れると、今度は台所を占領します。

中国人は約束された時間よりも前に人の家に行くことをなんとも思いませんし、人の家の台所で調理することもなんとも思いません。

日本料理を提供するつもりでしたが、テーブルの上には彼らが作った中華料理が並べられることになります。

さあ詳しくお互いを知ろう

食事を食べながら友達関係を築いていこうというときに、どんな会話をすると思いますか?こんな中国人からこんな質問がなされてきます。

lǎojiā zài nǎr ?

老家在哪儿?

出身はどこ?

zài nǎlǐ shàngbān ?

在哪里上班?

どこで勤めているの?

gōngzī dōushǎo ?

工资都少?

月給いくら?

出身地を聞くのは日本でもよくなされるお互いを知る質問ですが、中国人はわたしたちを知ろうとするとき必ず、会社やお給料の事を聞いてきます。

日本ではプライバシーなので聞かないことでも、ズカズカと質問してくるのです。

説明: 一人の女性が家に苦痛の中で住んでいます。

友達になったら

中国人に友達と思ってもらえるには一度の食事で十分です。ですが中国人は友達には気兼ねなく物を頼みます。

「ホテル代わりに家に留めて」と言ってきますし、「お金を貸して」ということもあるでしょう。

不思議なことに中国人は欧米系の人にはこれほどまでに、プライバシーを侵害してきません。日本人は皮膚の色が一緒なので、自分たちの国と同じような感覚で接してくるのです。

中国にいるならば、可能なかぎり中国式の友人関係の築き方をすると良いでしょう。

しかしそれにも限界があるのです。

病気になる前には線引きを

中国に住んでいる日本人、特に日本人女性は、パニック症候群などの精神疾患や、突発性難聴などの急性疾患を患います。

主な原因はなんですか?压力(yālì)、つまりストレスです。

中国にいるのだからできるだけ中国の人に合わせなければと感じて、中国人を家に自由に泊めてあげたり、親のように接してあげた結果、精神疾患を抱えてしまうのです。

人との付き合い方は文化なので、誰が悪いという問題ではありません。日本にいる中国人も文化の違いで日本人に合わせるために苦しんでいるのです。

でも病気になっては元も子もないでしょう。長く中国で生活する予定があるのであれば、疲れたときはしっかりと断って、線引きする必要があるかもしれませんね。

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