中国梦(zhōng guó mèng):チャイニーズ・ドリームが叫ばれて久しいですが、中国はまだまだ発展の余地がありそうですね。
中国の大富豪と富裕層:豪華な生活とその背景
目次
中国のお金持ち
大富豪
あれだけ広い大陸と、世界に広がる華僑圏を相手にするのですから、生半可なものではありません。自ら起業し、富を蓄える中国人大富豪(dà fù háo:大富豪)がどんどん登場しています。
中国語でお金持ちを表す単語は、大富豪のほかに有钱人(yŏu qián rén)、大款(dà kuǎn)、富翁(fù wēng:男性のお金持ち)/富婆(fù pó:女性のお金持ち)などがあります。
億万長者という場合には「亿万(yì wàn)富翁/富婆」とします。
富裕層
富裕層は富裕人士(fù yù rén shì)です。富裕人士と呼ばれるためには、創業企業の価値と居宅不動産を含み1千万人民元以上の資産を有していることが必須だそうです。
亿万富翁/富婆ともなると、なんと、1000万人民元以上の豪邸、100万人民元以上の車を保有しているとも。このような千万(qiān wàn)、亿万富翁/富婆は6000に1人はいるというから驚きですね。
お金持ちの財産は、さらに炒房(chǎo fáng:不動産投資)、炒股(chǎo gŭ:株取引)、炒汇(chǎo huì:為替取引)で運用されます。
世界的な中国人の富豪
富豪排行榜
中国語で資本家は、そのまま资本家(zī bĕn jiā)ですが、ちょっと皮肉を込めた表現では大肚子(dà dù zǐ)という表現もあります。
そして、世界に名だたる資産家も輩出しています。
毎年、恒例となった富豪排行榜(fù háo pái háng bǎng:長者番付)は多くの人たちが注目します。とくに有名なのが、米国の経済誌福布斯(fú bù sī:フォーブス)の富豪排行榜。
李嘉诚
『福布斯』富豪排行榜の常連中国人といえば、香港・长江实业集团(cháng jiāng shí yè jí tuán)の創業者で董事局主席(dŏng shì jú zhŭ xí)の李嘉诚(lǐ jiā chéng)です。
李嘉诚のひと言に香港のマーケットは一喜一憂するといわれるほどの実力者。
ある年の世界ランキングでは総資産額310億ドル(約3兆5507億円)で、中国人最上位の20位に登場。総資産額は前年と同じながら8位からの大幅なダウンは為替の影響だったのでしょうか。
なお、长江实业集团の主産業は、房地产(fáng dì chǎn:不動産)、电力(diàn lì:電力)、电讯(diàn xùn:通信)などです。
中国五大富豪
他方、中国大陸だけの富豪排行榜のトップ5は以下の通りです。
第1位
「电子商务(diàn zǐ shāng wù:電子商取引)」阿里巴巴集团(ā lǐ bā bā jí tuán)、淘宝网(táo bǎo wǎng:タオパオワン)の 創始者で董事局主席(dŏng shì jú zhŭ xí:代表取締役)の马云(mǎ yún)
総資産額 1193.4億人民元(約2兆2277億円)。
第2位
搜索引擎・百度(sōu suǒ yǐn qíng・bǎi dù:検索エンジン・バイドゥ)」の創始者で董事长兼首席执行官(dŏng shì zhǎng jiān shŏu xí zhí xíng guān:代表取締役兼CEO)の李彦宏(lǐ yàn hóng)
総資産額899.6億人民元(約1兆6793億円)。
第3位
中国の4大「门户网站(mén hù wǎng zhàn:ポータルサイト)」の1つ「腾讯网(téng xùn wǎng)」や「即时通信软件(jí shí tōng xìn ruǎn jiàn:インスタントメッセンジャーソフト)」QQ腾讯などを運営する腾讯の董事会主席(dŏng shì huì zhŭ xí:代表取締役)兼首席执行官・马化腾(mǎ huà téng)。
総資産額は881.3億人民元(約1兆6451億円)。
第4位
房地产を営む大连万达集团(dà lián wàn dá jí tuán)の創始者で董事长・王健林(wáng jiàn lín)。
第5位
電力発電の能汉集团(néng hàn jí tuán)の董事局主席兼首席执行官の李河君(lǐ hé jūn)。
会社の役職名
董事局主席と董事会主席
肩書きについて少し整理します。
「董事局」は「董事会」と同じ意味で、企業でいえば「取締役会」を指します。
主席はその中で最高責任者のことで「董事长」「董事局主席」「董事会主席」も同じ意味です。日本の会社内では社長や会長などに該当します。
首席执行官
「首席执行官」は、英語でいう「Chief Exective Officer=CEO」、日本語では「最高経営責任者」と訳されます。社長や会長が兼任することもあります。
【上位はIT関連】
上位3位がIT関連企業とは、現代を如実に反映していますね。
インタ―ネットの普及は世界を1つにするといわれてきましたが、今後、中国企業の対象マーケットは中国大陸や華僑圏以上に広がりをみせていくことでしょう。