今回は出会いのあいさつでも、ちょっと踏み込んでみましょう。
中国語で初めまして
目次
出会いは縁
人と出会うということは、中国式にいえば「有缘分(yǒu yuán fèn:縁がある)」ということなので、今後のさらなる交際の継続も期待しちゃいます。
さて、そんなときはどうあいさつして、どう親交を深めていけばよいのでしょうか。
初めまして
初対面の相手に対する「初めまして」というあいさつは「初次见面(chū cì jiàn miàn:はじめまして)」ですね。
これも教科書的で、中国の初級に出てきます。中国人同士というよりも、外国人同士のあいさつという感じがします。
それよりも、スマートな印象を与える中国語に、英語の「It’s my pleasre to meet you:お会いできて光栄です」にも通じる表現として、次のものがあります。
rèn shí nǐ hěn gāo xìng
认识你很高兴
知り合えてとてもうれしいです。
Jiàn dào nín hěn róng xìng
见到您很荣幸
お会いできてとても光栄です。
私が現地で友人から紹介された中国の方にこう言われたときは、「スマートな言い方だなあ」と感動したことを覚えています。
日本人同士ではこんなこと言わないですもんね。せいぜい「初めまして、よろしくお願いします」となってしまいます。
この感覚で中国語を使ってあいさつすると、
chū cì jiàn miàn, qǐng dūo guān zhào
初次见面,请多关照
初めまして、どうぞよろしくお願いします。
となりますが、あまり感情がこもってないように感じてしまいますが、「请多关照」は中国人同士でも、友人関係やビジネス上のお付き合いでもよく聞く言葉です。
wǒ hěn gāo xìng rèn shí nǐ, yǐ hòu dūo guān zhào
我很高兴认识你,以后多关照
あなたと知り合えてとてもうれしいです。今後ともよろしくお願いします。
「多关照」は「多交流(dūo jiāo líu)」として「おつきあいよろしくお願いします」という思いを伝えてもいいですね。
学校のクラブやサークル、会社や何かしらの組織に新しいメンバーを迎えるときなど、自己紹介の後や乾杯のとき、
「欢迎你(huān yíng nǐ:歓迎します)」「欢迎欢迎(huān yíng nǐ huān yíng nǐ“歓迎、歓迎)」との声が上がることも珍しくありません。
名前や出身の尋ね方
では、ここからさらに交際を深めていきましょう。そのためには、まず名前を知らないことには何も始まりません。
nǐ gùi xìng?
你贵姓?
お名前は?
zěn me chēng hū nǐ ne?
怎么称呼你呢?
なんて呼んだらいいですか?
それから日本もそうですが、出身地が同じだったりすると親近感がわいたり、話も弾んだりします。
中国の場合はその傾向は日本より強いようで、地方から大都市に出てくるときは、同郷の成功者を頼ったりすることは少なくありません。
nín lǎo jiā zài nǎ lǐ?
您老家在哪里?
ご出身はどちらですか?
久しぶり
では、知り合いと久しぶりに会ったときや偶然に再会したときは、どんな表現でその気持ちを表すのでしょうか。
hǎo jǐu bù jiàn!
好久不见!
久しぶりです!
méixiǎngdào zàijiàn dào nǐ
没想到再见到你
再会できるとは思っていませんでした。
hěn gāoxìng zàijiàn dào nǐ.
很高兴再见到你
またお会いできてとてもうれしいです。
これとは異なって、「さっきも会ったのに、また会いましたね」というような場合は、「又见到你了(yòu jiàndào nǐ le:またお会いしましたね)」と言いましょう。
状況や相手との関係性によって、「またあんた?」ということなのか、「縁があるのかな」ということなのか、微妙です。
「また会えてうれしい!」 と思われて嫌な気持ちになる人はいないでしょうが、できることなら、次の言葉だけは言われたくないものです。
dùi bù qǐ,dōu rèn bù chūlái le
对不起,都认不出来了
ごめんなさい。思い出せません。
人と人との付き合いはあいさつから。万国共通ですね。ただ、あいさつにも一定のルールがあります。
中国語で挨拶
年長者や後輩に対するあいさつ、相手との関係や距離に基づいたあいさつ、時間帯ごとに適したあいさつ、シチュエーションごとのあいさつ。
你好
中国を学び始めて最初に学ぶのは「你好(nǐ hǎo:こんにちは)」です。
中国語の勉強を始めたばかりのころは、中国の方に会うたびに「你好!」を連呼していたような気がします。
だんだん慣れてくると、意外と日常の中ではあまり使わないかなあなんて思い始めました。
英語の「Hey!」みたいに、ちょっと右手を上げるだけだったり、顎をしゃくりあげたり、単に微笑むだけだったり。
少し固めの挨拶
実際の生活の中では、初めて会った人やそれほど親しくない人に対するあいさつで、親しい間柄ではあまり使いません。
別の言い方をすれば、「你好!」は正式なあいさつ。顔見知り程度の相手や知り合って間もない相手に使うといった感じでしょうか。
相手によって使い分け
目上の方や自分より立場が上の方にも使います。その時は、「你(nǐ)」を「您(nín hǎo)」に換えて「您好(nín hǎo)」としましょう。
相手が学校の先生や自分が尊敬する方であれば、「老师(lǎo shī)」を持ってきて「老师好(lǎo shī hǎo)」としましょう。
相手が複数のときは、「你们好(nǐ mén hǎo)」「大家好(dà jiā hǎo)」です。
「大家好」は、テレビ番組でアナウンサーや司会者が視聴者にあいさつするときにも使われています。
相手の状態を尋ねる挨拶
相手の状態を訪ねるときは、「「你好!」を疑問形にして、「你好吗?(nǐ hǎo ma?/お元気ですか?)としたり、その他にもよく使うフレーズがあります。
nǐ zùi jìn zěn me yàng?
你最近怎么样?
最近どうですか?
nǐ shēn tǐ zěn me yàng?
你身体怎么样?
体の調子はいかがですか?
1日の挨拶
次に、あいさつの基本で学ぶ1日のあいさつですが、やはり同じように正式なあいさつで、ちょっと堅苦しい感じがします。
zǎo shàng hǎo
早上好
おはようございます。
zhōng wǔ hǎo
中午好
こんにちは。
wǎn shàng hǎo
晚上好
今晩は。
親しい間柄の友人知人に会ったときは、親しい友人たちの間では、朝ならもっと気楽に、「早呀 (zǎo ya:おはよう)」と言います。
これも英語の「Hi」的なのりですね。また、友人とすれ違ったりしたときは、
qù nǎ ne /shàng nǎr qù?
去哪呢 / 上哪儿去?
どこに行くの?
ほかに、次のフレーズもよく使います。
nǐ zùi jìn zěn me yàng?
你最近怎么样?
最近どうですか?
zùi jìn máng shén me ne?
最近忙什么呢?
最近何しているの?/最近は何で忙しいの?
「去哪呢」「上哪儿去?」は道すがらすれ違ったり、相手がどこかに出かけたりするときに使い、「你最近怎么样?」「最近忙什么呢?」は近況を聞くときに使います。
中国独特の挨拶
また、中国文化独特のあいさつに「吃饭了吗?(chī fàn le ma?:ごはんは食べましたか?」があります。
これは日本文化でいえば「いいお天気ですね」「今日は暑いですね」的な、使い勝手のよい誰にでも使えるあいさつといえるでしょうか。
そんなことも知らないうちに、「吃饭了吗?」なんていわれたら、まじめに「还没啊(hái méi ā)」と答える外国人は珍しくないようですが…。
「吃饭了(chī fàn le)」と答えておけば間違いはありません。