中国での部屋探し完全ガイド:外国人のための賃貸事情と注意点

    1. 中国語日常会話

    大学の寮生活にも飽きたという方、名所旧跡巡りや短期の語学留学で中国に滞在するという方には、中国での実社会を体感するために部屋を借りてみたいと思われる方もいらっしゃるでしょう。

    今回は中国での找房子zhǎo fáng zǐ:部屋探し)事情をご紹介します。

    中国での部屋探し完全ガイド:外国人のための賃貸事情と注意点

    中国の部屋探し

    不動産屋

    まず頭に浮かぶのは「房地产公司fáng dì chǎn gōng sī:不動産会社)に当たってみる」ということ。

    外国人の駐在員やビジネスマン、留学生向けの不動産会社はたくさんありますが、基本的に高めです。

    安全と充実した生活環境、習慣・制度の違いに対するフォローやアフターサービスが保障されていますから、それは当然ですが、掘り出し物はそうそう見当りません。

    となると、「地元の房地产公司、ネット情報、房东fáng dōng:大家)に当たってみる」ことが次の選択肢として出てきます。

    すると、上述の通り、習慣・制度の違いで戸惑うことがあります。なにを隠そう、私も北京で部屋を借りて、痛い目に遭いました。

    必要書類と大家

    たいていのトラブルの原因は房东です。

    外国人が中国に滞在する場合、公安局派出所房屋租赁合同fáng wū zū píng hé tóng:賃貸契約)や、房东身份证shēn fèn zhèng:身分証)、房产权证fáng chǎn quán zhèng:不動産権利証 )などの資料を提出する必要があります。

    そうして外国人居留证wài guó rén jū liú zhèng:外国人居留証)を発行してもらうのですが、所得税を払いたくない房东公安に行きたがりません。

    しかし、外国人は、この居留証を持っていなくて、不携帯が発覚すれば罰金ですし、ビザの延長もできないのです。

    敷金

    それから、賃貸の初期費用、いわゆる押金yā jīn:敷金、ディポジット)は、基本は押一付三yā yī fù sān:敷金1か月分、先払い家賃3か月分)ですが、先払い家賃として6か月分、1年分を要求されることもあります。

    【敷金トラブルも】

    そこで問題となるのは、途中で契約を解約する場合、敷金および房租fáng zū:家賃)として未消化分の先払い家賃を返金してもらえないこともあるということです。

    こうなると厄介です。房地产公司経由であっても、契約成立後に発生した問題にはノータッチという房地产公司もあれば、居留証の必要性など外国人事情を知らない房地产公司もあります。

    ですから、大きな房地产公司を当たるか、最初の段階でご自分の条件を明確に提示した上で話を進めていかなければなりません。

    先払い家賃

    先払い家賃の額は、房东以外に、地方や地域によっても大きく異なります。

    たとえば、香港のお隣・深せんでは1か月分しか要求されませんでした。現地の事情や基準をよくチェックしておく必要がありますね。

    仲介費

    房地产公司に支払う中介费zhōng jiè fèi:仲介手数料)は、基本は1か月分の家賃の半額といわれます。

    さらに、地域の基準もありますので、その情報も事前に入手しておきましょう。

    部屋タイプ

    賃貸に出される形式はだいたい次の通りです。

    出租一套房屋chū zū yī tào fáng wū:一戸の賃貸)

    合租单间hé zū dān jiān:ルームシェアリング)

    合租床位hé zū chuáng wèi:ベッド単位の貸出、大学の寮に似ている)

    出租一套房屋

    房地产公司経由の場合は、だいたい一戸での賃貸がメインです。

    ただ、中国の住宅は基本的に大家族向けが多く、単身者向けのワンルームなどはほぼ皆無に等しいのではないでしょうか。ただ、家具がついているので、臨時滞在者、短期滞在者には便利といえます。

    どんな家具がついているのかは、房东次第ですが、例えば、電話やベッドなど追加でつけてほしい場合は交渉できます。

    なお、家電完備は家电齐全jiā diàn qí quán)です。

    間取り

    間取りの表示は、○室○厅○卫○shì○tīng○wèi)となります。○には数字が入ります。

    例えば、三室一厅一卫であれば、部屋が3室+リビングルーム1室+トイレ・バスルーム1か所となります。

    合租单间合租床位

    インターネットには、②合租单间、③合租床位の情報が多くあります。

    ただし、注意がいるのは、個人名で発信してある情報でも、実は房地产公司であることも少なくありません。その場合は中介费を請求されます。そのことは最初に確認しましょう。

    また、房东とは別に先住の人が賃貸を仕切っていることがあるので、この場合も、やはり最初に外国人居留证の手続きについて確認する必要があります。

    小区で部屋探し

    掲示板で

    そのほかの情報源としては、外国人留学生が多い大学のキャンパス内にあるカフェの掲示板や、隣接する小区xiǎo qū:集合住宅地)の敷地内の掲示板など。

    ②と③の情報や、そのほか、单间出租dān jiàn chū zū:自宅の一室の貸出)をしている中国人家庭の情報もあります。

    地元ネットワークで

    中国の小区は規模が広く、公園や小さなレストラン、お総菜屋さん、理・美容院、商店やスーパーなどがあって、その中だけでも日常の大半の用事が済んでしまうほどです。

    その惣菜屋さんの親父さんが、中介费500元で、気に入る部屋が見つかるまで紹介してくれることもあるので、現地での情報集めも本当に大切です。

    やはり安心できるのは、外国人が多く暮らし、地元の人たちも外国人事情に精通しているようなところ。ただその反面、費用は高くなる傾向にあります。

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