学生食堂のメニューから家庭料理、さらには高級料理に至るまで中国料理において豆腐は欠かせない食材の一つです。
一般的な豆腐以外に、加工された豆腐食材の種類も豊富でいろいろなものがありますが、今回はその中から幾つかをご紹介しましょう。
中国豆腐の多様性:北豆腐から鸭血豆腐までの種類と特徴
目次
豆腐の種類
Zài xiānmín jìyì zhōng de dòufǔ gāng kāishǐ hěn nán chī,jīngguò búduàn de gǎizào,
在 先 民 记 忆 中 的 豆 腐 刚 开 始 很 难 吃,经 过 不 断 的 改 造,
zhújiàn shòu dào rénmen de huānyíng,bèi rénmen yù wéi“zhíwù ròu”。
逐 渐 受 到 人 们 的 欢 迎,被 人 们 誉 为 “植 物 肉”。
Dòufǔ de yuánliào shì huángdòu、lǜdòu、wāndòu、hēidòu hé huāshēngdòu děng,
豆 腐 的 原 料 是 黄 豆、绿 豆、豌 豆、黑 豆 和 花 生 豆 等,
hán dànbáizhì jiào gāo de dòu lèi,dōu kě yòng lái zhìzuò。
含 蛋 白 质 较 高 的 豆 类,都 可 用 来 制 作。
昔の人々の記憶の中で、豆腐は当初まずいものだったが、絶え間ない改善を経て徐々に人々から愛されるようになり、「植物の肉」と褒めたたえられるまでになった。豆腐の原料は大豆、緑豆、えんどう豆、黒豆、落花生などたんぱく質含有量の比較的高い豆なら、どれでも作る事ができる。
北豆腐(běi dòufǔ) と 嫩豆腐(nèn dòufǔ)
中国の一般的な豆腐は日本のものよりも硬めで水分が少ないのが特徴です。
炒め料理によく用いられることから、沖縄の豆腐に近いとも言われています。いわゆる豆腐チャンプルーのようなイメージですね。
沸騰させた豆乳「豆浆」(dòujiāng)に海水やにがり「盐卤」(yánlǔ)を入れて凝固させる製法は日本と同じです。
北豆腐
少し黄色くて、硬さ、弾力性、粘りの強いのが「北豆腐」または「老豆腐」(lǎo dòufǔ)とも呼ばれる中国北部に多い豆腐です。
水切りして薄く切った北豆腐を油で揚げて、いなり寿司の皮にするための甘揚げを作るとよくわかりますが、日本の豆腐よりも組織が大きく、大きな気泡が中にできてしまうのが難点です。
嫩豆腐
「嫩豆腐」は「软豆腐」(ruǎn dòufǔ)とも呼ばれますが、にがりの代わりに石膏を入れることで豆腐のきめがより細かくなり、滑らかな舌触りが生まれます。
また色が白いのも特徴です。名前の通り柔らかく、日本の豆腐に幾分似た感じで、麻婆豆腐や鍋に入れるのに適しています。
豆腐加工品
冻豆腐(dòng dòufǔ)
北豆腐もしくは嫩豆腐を適当な大きさに切り、塩を少し入れた鍋で水から煮て、沸騰したら1分で冷水に取り出します。
水を切った豆腐を密封した袋に入れて冷凍庫で凍らせれば出来上がりです。解凍してから水を切り、鍋に入れたり、油で炒めた後含め煮にしたりします。
古来北方人は冻豆腐を解凍後、水分を1%以下にまで乾燥させて保存食としていたようですが、これは「海绵豆腐」(hǎimián dòufǔ)と呼ばれていて、いわゆる日本の高野豆腐に似ているようです。
豆腐干(dòufugān)
またの呼び名を「豆干」(dòugān)とも言う豆腐の加工食品です。
豆腐を作る工程までは同じですが、厚みはより薄く、水分はより少なく、硬めに仕上げます。続いてそれを塩水の中に半日ほど漬けこみ、浸透圧でさらに水分を減らします。
その後、塩、ウイキョウ、花椒、八角、干したショウガ、桂皮、醤油などで味付けされたタレと共に鍋に入れ30分ほど煮詰めていきます。
布に包んで蒸すという製法もあるようです。香りがよく、程よい味がついており、日持ちする上に、そのまま食べる事ができるので、旅行などに携帯するのに便利だと重宝されています。
冷製おかずの食材としても好まれ、炒め物にも適しています。
豆腐皮と干豆腐
豆腐皮(dòufupí)
中国各地で呼び名がさまざまあり、いろいろな料理につかえる便利な食材が「豆腐皮」です。
大まかに分けて二つの製造方法があります。一つは日本の湯葉のように、豆乳を煮て沸騰させた際に表面にできた膜を掬い取り、乾かして作ります。
「油皮」(yóupí)、「腐竹」(fǔzhú)、「豆腐衣」(dòufuyī)、「豆笋」(dòusǔn)とも呼ばれます。
干豆腐(gāndòufǔ)
もう一つは豆腐に圧力をかけて作ります。明らかに「油皮」より厚みがあり、薄い「豆腐干」のような感じですが、水分が少なく、塩味を加えているので、豆腐とは味が異なります。
「千张」(qiānzhang)、「干豆腐」(gāndòufǔ)とも呼ばれます。
北方ではこれをくるくると巻いて串に刺したものをバーベキューのように焼いて食べさせる屋台があります。また千切りにした豆腐皮は寄せ鍋「火锅」(huǒguō )の具材の定番です。
鸭血豆腐(yā xiě dòufǔ)
スーパーマーケットの豆腐売場で必ず見かける豆腐です。豆腐とありますが豆製品ではありません。
起源は雲南省の少数民族が動物の血に塩を混ぜて加熱凝固させたものです。中国は世界で最も多くの鴨を消費する国ですが、その血を固めたものが鸭血豆腐として売られているのです。
そのまま食べることもできますが、炒め物にしたり、冬場の鍋に普通の白い豆腐と一緒に入れて食べたりします。
ただし、市場では安価な豚や牛の血を鴨の血と偽って製造した違法な鸭血豆腐が出回る事件が後を絶ちません。
豆腐の種類をチェック!
今度中国料理を食べる際には、どの種類の豆腐が食材として使われているのかチェックしてみると面白いかもしれませんね。
なぜタバコの匂い?中国の豆腐
中国にも日本にもある習慣の一つが豆腐を食べること。中国のスーパーでも豆腐は必ず売っており、自家製豆腐を作って街角で売っている人も見かけます。
ところが日本人はみな感じるのですが、この中国の豆腐「タバコ臭い」です。
中国豆腐ってどんなもの
どうしてタバコの匂いがするのかは後で説明するとして、まず中国の豆腐について簡単に紹介しましょう。
中国の豆腐にもいわゆる「木綿」や「ソフト」があります。しかし中国豆腐は全体的に硬く、木綿豆腐が中国のソフト豆腐といった感じです。食べ応えは十分です。
中国豆腐を外で買って家で食べたいとき、豆腐のお値段は3元(50円)が相場です。バスに2元(35円)で乗れることを考えるとちょっと高い感じがしますね。
しかし外食で中国豆腐を食べるのはとてもリーズナブル(划算:huásuàn)です。庶民の定食屋には豆花套餐(dòuhuā tàocān)という定食があります。
手作り豆腐を山椒(花椒:huājiāo)のタレにつけてオカズにし、ご飯は食べ放題です。それでいて値段は5~8元(80~135円)なので好評です。お金がない時などはいいでしょう。
中国豆腐の作り方ですが、大豆(大豆:dàdòu)とにがり(卤水:lǔshuǐ)を使うというもので、基本的な作り方は日本と全く同じです。それでもなぜ中国の豆腐は日本とは違うタバコの匂いがするのでしょうか?
中国人も感じているタバコの匂い
中国に住んでいる日本人で、中国豆腐のあのタバコ臭に疑問を感じている人は少なくありません。
実は日本人だけでなく中国人も「なぜ豆腐というのはあんなにたばこ臭いんだ?」と感じているようです。この質問はネット上でたくさん挙げられていて、専門家の回答は以下のようなものです。
qǐng nín zǐxì jiǎnchá guō de dǐbù , jì yǔ huǒ zhíjiē jiēchù de dìfang
请您仔细检查锅的底部,暨与火直接接触的地方。
ちょっと豆腐を作る鍋の底の部分を見てみよう。鍋に直接火が当たるところだ。
yóuyú cháng shíjiān de shǐyòng hé bù jíshí de qīnglǐ ,
由于长时间的使用和不及时的清理,
長い時間使っていて、それでいてちゃんと掃除してないのが原因で
guōdǐ huì fùzhuó dàliàng tànhuī hé yóugòu
锅底会附着大量碳灰和油垢。
その部分に大量の炭と油のカスが付着しているはずだ
zhèxiē wùzhì yǔ huǒ fǎnfù jiēchù hòu , bìrán fāshēng yóuyān
这些物质与火反复接触后,必然发生油烟。
それらの物質が何度も火に触れると、当然油炭の煙が発生するよな。その臭いが原因だ
要は「炭の煙の臭いが付いたからだ」というわけです。つまり元を正すと、根本原因は何ですか?
タバコ臭の原因は?
全く作り方が同じなのに、日本の豆腐は変なにおいがしません。
でも中国の豆腐だけがタバコ臭いのは、中国の豆腐業者が作る時に、「豆腐を作る鍋の掃除を全くしていないこと」が根本原因です。
やっぱり中国4000年の歴史の味は、日本文化では作り出せません。
病みつきになるタバコ臭
最初は気になるタバコの匂いのするお豆腐も、しばらく食べて慣れると、独特の風味として受け入れられるようになります。
日本に帰って豆腐を食べるとおいしいですが、「あの中国豆腐の風味忘れられないなぁ」と無性にまた食べたくなるものです。
皆さんも中国に行ったら一度中国豆腐を食べてみるとよいでしょう。でもいくら中国豆腐が気に入ったからといって、日本のように「冷ややっこ」では食べないほうがいいというのは分かりますよね。