中国への旅行に必須!スマホ決済を利用してみよう

    1. 中国経済・社会

    中国語を勉強しておられる皆さん、こんにちは。今回は日本人が中国に行ったときに活用することができる中国の決済サービスについて取り上げます。とても実用的な内容になっていますので、中国に行く予定のある方はぜひご覧ください。

    中国への旅行に必須!スマホ決済

    スマホ決済のことは中国語で手机支付(shǒu jī zhī fù)といいます。

    国民の大多数がスマホ決済を使用

    中国のハイテク化を象徴するのが、決済のスマート化です。中国ではモバイル決済(スマホ決済)が広く普及しており、スマートフォンユーザーの9割近くがモバイル決済を利用しています。

    中国におけるスマホ決済の普及率は、2023年の時点では86.0%で世界一となっています。日本の場合は54.0%で、日本と比べても中国語の普及率は非常に高いことが見て取れます。

    主な決済手段は、第三者決済サービス支付宝(zhī fù bǎo;Alipay)と微信(wēi xìn;WeChatPay)の二つです。

    日本でもこの二つの決済サービスを利用できる店舗が増えてきています。皆さんもお店のレジなどで見たことがあるかもしれませんね。

    とても便利な中国のスマホ決済

    日本だとスマホ決済を提供しているサービスが多く、どれにしたらよいかわからなくなることがありますが、中国ではみんながこの二つを利用しているためとてもわかりやすくなっています。支付宝で可能な決済は以下を含みます。

    • 公共サービス料金の支払い
    • 学費、家賃の支払い
    • ユーザー間の送金
    • 割り勘の手段
    • 携帯電話料金や公共料金などの各種支払い
    • 航空券やホテルの手配
    • タクシーの予約

    私も中国に住んでいた時、大家さんに家賃を支払う際は支付宝を利用していて、支払いがとても便利だったのを覚えています。

    中国語を勉強していて「今後旅行などで中国にも行ってみたい」と思っている方は、 支付宝微信による決済方法を取り入れてみるのもお勧めです。

    クレジットカードがあれば支付宝と微信を使える

    「私は中国に住んでいないので関係ないか~」と思われるかもしれませんが、日本では海外旅行客を引き込むために、多くの企業が中国のキャッシュレス方式を採用するようになっています。

    2023年6月現在で「Alipay+(アリペイプラス)」の加盟店が150万店を突破したことが発表されています。Wechatの支払いサービスを受け入れる店舗も年々増加しています。

    この支付宝微信は2023年7月より、海外クレジットカードと連携することができるようにアップデートされました。これは非常に画期的な変化です。

    中国国内に銀行口座をもたない日本人でも、中国へ旅行に行った際などにスマホ決済をすることが可能になります。もし中国へ行く機会があるなら、スマホ決済をする準備をしていきましょう。

    支付宝微信でクレジットカードと連携する方法についての詳細は、この記事のページ下部に外部リンクを貼り付けておきますので、参考にしてみてください。

    中国でスマホ決済がおすすめの理由

    中国へ旅行する人がスマホ決済をすべき理由

    「スマホ決済は手続きが面倒だからとりあえず現金でいいか~」と思っておられる方に一言、中国へ行くのであればスマホ決済はできるようにしておくことを強くお勧めします。

    なぜかというと、上述したように中国ではスマホ決済が進んでいるため、現金が使えない場所が多く存在するからです。

    観光地でチケットを購入しようとしたらスマホ決済しか受け付けておらず、せっかく観光地に到着したのに、中に入ることができずに泣く泣くその場を後にしたという話もよく耳にします。逆に、現金しか使えない場所というのはほぼ存在しません。

    中国での旅行をストレスなく、余すところなく楽しみたいと思う方であれば、事前にスマホ決済の準備が必須です。

    中国ではクレジットカードは使える?

    「中国ではクレジットカードは使えるのか?」と思う方もいらっしゃると思います。外国人が頻繁に訪れるような場所であれば使用できますが、基本的に中国ではクレジットカードはあまり主流ではありません。

    クレジットカードは持っていくとしても、スマホ決済の準備をしておいたほうが無難です。

    支付宝はタクシーの利用に便利

    中国への旅行者にとって、交通機関を賢く理由することは必須ですね。ここでトラブルが生じると、目的地に到着することができなかったり、貴重な時間を大幅にロスしてしまうことになりかねません。

    バスや鉄道、地下鉄などは人が多く、乗り場や駅が遠く離れているというケースもあります。そういう場合は、タクシーの利用がお勧めです。中国のタクシー代金は日本ほど高くありません。市内を移動するくらいの距離であれば選択肢としてはアリです。

    タクシーの予約には、中国の電話番号も銀行口座も必要ありません。必要なのは、支付宝をクレジットカードに関連付けておくことです。

    アプリを通して予約したタクシーは、現金での支払いができないのです。こうした理由もあり、中国へ旅行する前には支付宝による決済ができるようにしておかないと何かと不便が生じます。

    nín xiǎng qù nǎ’er?

    您想去哪儿?

    どこに行きたいですか?

    実際に中国でどのようにタクシーを予約するかについては、ページ下部に動画のURLを貼っていますので参考にしてください。

    アプリ上でタクシーを予約するときの注意点ですが、タクシーに乗り込むときに運転手さんから、自分の電話番号下四桁を提示するように求められます。

    そうすることで、予約したのが自分であることを確認することができます。そのため、自分の電話番号の下四桁を中国語で言えるようにしておくと便利です。下四桁を伝える場合は、四つの数字を一つずつ述べればそれでOK。

    shǒu jī wěi hào hòu sì wèi

    手机尾号后四位

    携帯電話番号の下四桁

    言えない場合でも番号を相手に見せることもできますので、心配はいりません。中国語の数字に関して自信のない方は、こちらの記事で復習しましょう。

    中国の支払い方法

    決済に関係する中国語

    支払方法を確認するときに使えるフレーズを紹介します。

    wēi xìn/zhī fù bǎo zhī fù kě yǐ ma?

    微信/支付宝支付可以吗?

    WeChat/Alipay で支払うことはできますか?

    xiàn jīn zhī fù kě yǐ ma?

    现金支付可以吗?

    現金で支払うことはできますか?

    kě yǐ yòng xìn yòng kǎ ma

    可以用信用卡吗?

    クレジットカードは使用できますか?

    これらのフレーズはすべて可以を用いていますので、相手の答えは可以不可以に限定されます。

    スマホ決済に対応しているお店はレジ横に微信/支付宝のマークがあるはずなので、割と簡単に確認できます。

    zhì néng shǒu jī

    智能手机

    スマートフォン

    中国語で手机の意味は「携帯電話」です。智能は「スマート/インテリジェント」という意味で、この言葉はとてもよく用いられるようになりました。スマートフォン以外にもたくさんの使用例があるため、覚えておくと便利です。

    智能を用いた表現

    zhì néng dà lóu

    智能大楼

    インテリジェントビル

    zhì néng jī qì rén

    智能机器人

    インテリジェントロボット

    zhì néng zhōng duān

    智能终端

    コンピューターターミナル

    zhì néng cāng kù

    智能仓库

    スマート倉庫

    zhì néng gōng cè

    智能公厕

    スマート公衆トイレ

    このように智能という単語の後に名詞を置くだけで「スマート~」という表現になります。中国ではスマート化が大変進んでおり、あらゆるものが機械制御されるようになってきています。

    【智能公厕とは?】

    「スマート公衆トイレって何?」と疑問に思った方もいらっしゃると思います。

    中国では2015年から「トイレ革命」に取り組んでいます。トイレの環境を改善するという運動ですが、それに伴い深圳市では公衆トイレがスマート化される場所も出現しています。

    中国のトイレ環境とスマートトイレについてはこちらの記事で取り上げていますのでご覧ください。

    中国に行かれる際には、現在の中国のトイレの実情を観察してみても面白い体験ができるでしょう。

    中国の現金

    中国ではなぜここまでスマホ決済が普及したのか?

    スマホ決済普及率世界一の中国ですが、なぜここまで普及率が高いのでしょうか?その理由は、日本や米国と比較するとよく理解できます。日本も米国もスマホ決済普及率はそれほど高くありません。

    日本のスマホ決済普及率が低い理由として、ATMによる現金の引き出しが非常に便利だということです。コンビニや公共施設などあらゆる場所にATMがあるため、現金決済であってもさほど不便を感じないことが、スマホ決済に移行しきれない理由といえるでしょう。

    中国はATMがあまり多くなく、現金の引き出しが大変不便です。私も中国にいた時ATMを探してさんざん歩き回った記憶があります。せっかく見つけてもなんとATMの現金が不足していて、引き出せないということもありました。

    米国ではクレジットカード決済のサービスが充実しており、すでに高い普及率を有しているため、あえてスマホ決済をしようとは思わないのです。

    中国はATMの普及やクレジットカードの普及といった点において遅れていたからこそ、スマホ決済ができるようになったときに一気に普及するようになったのです。こうした飛び級的進歩のことを「リープフロッグ」といいます。

    「リープフロッグ」は、新興国が先進国から遅れて新しい技術に追いつく際に、通常の段階的な進化を踏むことなく途中の段階をすべて飛び越して、一気に最先端の技術に到達するという現象です。日本語に訳すと「カエル跳び」です。

    こうした成長のことを中国語では蛙跳型发展(wā tiào xíng fā zhǎn)といいます。

    日本ではなぜATMが多いのか?

    日本の話になりますが、中国という国を理解する上でもプラスになりますのでお伝えします。

    上述した通り、日本にはあらゆるところにATMがあり、現金の引き落としが大変便利です。一見当たり前のように思えますが、こんなにATMが多い国は日本くらいです。なぜ日本にはこれほどATMが普及しているのでしょうか?

    それは、日本の治安がとても良いからです。治安の悪い国でATMを置いておくと、破壊されて中の現金が強奪されるリスクがあります。治安のよい日本では、そうした心配はほぼありません。安心してATMを置くことができるのです。

    日本の治安の良さは決して当たり前ではないということも覚えておきましょう。

    中国の治安は?

    中国への旅行者が確認したい点は、中国の治安は安全かということです。中国の治安は比較的安定しています。路上強盗にあったりスリやテロ行為に出くわすリスクは少ないといえるでしょう。その理由として、やはりみんなが現金を所有しなくなったということも関係してます。

    中国は監視カメラは非常に多く、監視が及ばないところが少なくなっていることも理由の一つとして挙げられます。

    ハイテク化が進む中国では、ネットやSNSなどのインタネットを利用した詐欺行為が多くなっています。犯罪行為のハイテク化も進んでいるのです。

    とはいえ中国に行くと、もともとの治安はよくなかったと思わせる状況があります。例えば、銀行の窓口は必ずガラスで仕切られており、銀行強盗が窓口の中に入れないようになっています。

    中国の銀行に現金を運び入れる際には、必ず銃を携帯した警備員が同行しています。私の知り合いが銀行に急いで走りこんだら、ちょうど現金搬入の時間だったらしく、警備員に銃を向けられたと言っていました。相手をびっくりさせてしまったということだけで、幸いながら何かが起きたわけではありません。

    中国に行く際は、こうした日本との違いに注目するととても有意義な経験となります。

    まとめ

    今回は主に中国のスマホ決済について取り上げました。中国ではスマホ決済が当たり前となっているため、中国に旅行で行く際には微信/支付宝などのサービスを使えるように準備しておきましょう。クレジットカードとの連携などの設定などには多少の時間がかかりますが、メリットのほうがはるかに大きいです。

    中国に行かれる機会があれば、スマホ決済も現代中国文化の一つとして受け入れてみることをお勧めします。そうすることで、「現在の中国」を肌で体験することができますよ。

    支付宝微信でクレジットカードと連携する方法

    中国で支付宝を用いてどのようにタクシーを予約する方法

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