皆さんは台湾に行ったら何をしたいでしょうか?誰でも美味しいものを食べたいですよね。台湾の食べ物は美味しいという人もいれば、美味しくないという人もいます。今回はそんな台湾の食べ物について紹介します。
台湾に行ったら是非食べてみたいB級グルメ四選!
台湾料理は美味しいの?
多くの人がSNSにアップしている台湾のご飯の写真や、台湾を紹介するメディアで見られる台湾の料理はとても美味しそうで食欲をそそります。日本では「台湾○○」という食べ物を見かける機会が多くなりました。もはや台湾といえば「美食の国」といっても過言ではありません。
ところがTwitterで「台湾 まずい」とかで検索かけると、日本人がツイートした「台湾のご飯まずい」という感想が多く見受けられます。巷であれだけ美味しいといわれている台湾のご飯を、まずいと思う人が一定数いるのも事実です。
日本人が台湾料理を美味しくないと思う理由
なぜ特定数の日本人は台湾料理を美味しくないと感じるのでしょうか?3つの理由を紹介します。
塩加減の違い
一つ目は日本の料理は味付けがとても濃く、台湾の料理は日本の料理と比べると全体的に薄味であることです。特に普段日本の濃厚ラーメン等を好んで食べている人が台湾の麺などを食べると、味に対して確実に物足りなさを感じるでしょう。
台湾人の平均的な1日の塩分摂取量は8.3gで、日本人の1日の塩分摂取量は10.0gなので、日本より薄味の料理を食べています。日本よりも暑い国であるはずの台湾の方が、塩分摂取量が少ないのは意外ですね。
厚生労働省の定めた1日の塩分摂取量の基準は、男性7.5g未満、女性6.5g未満としています。日本高血圧学会では1日6g未満、WHO(世界保健機関)では1日5g未満としています。普段意識していないかもしれませんが、日本の食生活は塩分が多く味がとても濃いのです。
独特の香辛料
二つ目は日本人が慣れない香辛料の使用です。日本人の中にはパクチー(香菜;xiāng cài)を苦手とする人が多く、台湾ではパクチーがとても多く使われているのです。九層塔(jiǔ céng tǎ)と呼ばれる台湾バジルを苦手とする人も少なくありません。
台湾では自分が苦手とするものは入れないで欲しいと、はっきり意思表示する必要があります。
bú yào xiāng cài
不要香菜!
パクチーを入れないで下さい!
bú yào jiǔ céng tǎ
不要九層塔!
台湾バジル抜きで!
臭い食べ物
台湾には臭豆腐(chòu dòu fu)というとても臭い食べ物があり、私も臭豆腐の匂いは苦手で何年経っても慣れません。
その匂いがどれほど強烈かというと「日本の電車の運行が止まるほど」です…。臭豆腐の匂いと実際に電車が止まった事件についての詳細はこちらの記事で紹介していますので参考にしてみて下さい。
臭豆腐については後ほど詳しく取りあげますが、人によっては少しの臭いだけで吐き気がするくらい苦手な人もいるそうです。臭いに敏感な人は、台湾での食の思い出が全て臭豆腐に持っていかれてしまっている可能性があります。
まとめると、塩加減の違い・独特の香辛料の使用・強い匂いのある臭豆腐の存在が台湾の料理が美味しくないと日本人に思わせている要因となります。
代表的な台湾グルメ
とはいえ台湾には、多くの日本人が食べても美味しいと感じる料理はたくさんあります。これからは台湾B級グルメを4つに厳選して紹介します。
臭豆腐
好き嫌いが別れる食べ物
日本人にとって納豆はヘルシーでおいしい身近な食べ物ですが、独特な発酵臭や味わいで、外国人に「なんでこんな臭い食べ物を食べているのか!?」と驚かれることがあります。
上述したように台湾にも、納豆に似た臭豆腐という食材があり、読んで字のごとく強烈なにおいが特徴の豆腐です。
台湾の夜市や街中では、必ずといっていいほど何かが腐敗したかのような、鼻をつくにおいがします。においの先を見てみると、臭豆腐という看板を目にするかもしれません。
臭豆腐のにおいの正体は発酵臭で、野菜などを発酵させてつくった液体に豆腐を1日ほど漬け込み、独特の風味や香りをつけています。臭豆腐は好き嫌いがはっきり別れる食べ物です。しかし好きな人はみんな病みつきになるくらい美味しいといいます。台湾に旅行に行く機会があれば、試してみて下さい。
まずは揚げた臭豆腐にチャレンジ
臭豆腐にはさまざまな調理方法があり、煮る・焼く・揚げるなどバリエーション豊富に楽しめるのが魅力です。揚げた臭豆腐なら揚げ出し豆腐のような感覚なので、初心者の方がトライするのに最適です。
高温の油で素揚げし、しょうゆベースのタレと、台湾キムチと呼ばれる酢漬けのキャベツと一緒に食べます。外がサクサクで中はとてもジューシーです。臭豆腐独特の発酵臭はありますが、軽い食感で食べられます。
焼いた臭豆腐と煮た臭豆腐
次に食べやすいのは焼いた臭豆腐です。臭豆腐を串に刺して炭火で焼き上げた焼臭豆腐(shāo chòu dòu fu)は、夜市の人気メニューとなっています。しょうゆダレを表面に塗り、好みで辛いソースなどをつけて食べます。
店によってはアクセントにザーサイなどを添えて提供することもあります。炙った豆腐の表面がパリッとして、中はふんわりとした食感となり、地元民からとても愛されています。
一番ハードルが高いとされるのが煮た臭豆腐です。臭豆腐のにおいは高温で調理すればするほどやわらぐため、煮たものはにおいが残りやすく、強いにおいと豆腐そのものの食感がいちばん強く感じられる調理方法です。
台湾を訪れたら、臭豆腐料理にトライしてみませんか?さらに奥深い台湾グルメの世界に開眼するきっかけになるかもしれません。
大腸包小腸
大腸包小腸(dà cháng bāo xiǎo cháng)とは、もち米を腸詰めしたソーセージに切れ目を入れ、間にさらにソーセージをはさんだ食べ物です。
もち米ソーセージのもちもちした食感とジューシーなお肉のソーセージの相性が抜群で、ボリュームたっぷりなのにとても食べやすいです。お店によって様々な味付けやトッピングがあり、生ニンニク・ブラックペッパー・わさびなど、色々な味を楽しむことが出来ます!
この大腸包小腸は台湾の夜市では定番のB級グルメで、夜市の中や移動販売車には必ず大腸包小腸の屋台があります。
台湾で大腸包小腸を食べる際に知っておくと便利な単語を紹介します。
- 大腸(dà cháng):もち米の腸詰め
- 小腸(xiǎo cháng):台湾ソーセージ
- 黑胡椒(hēi hú jiāo):ブラックペッパー
- 蒜味(suàn wèi):ニンニクの味
- 哇沙米(wa shā mǐ):わさび (わさびは日本由来なので、日本語の音に漢字をあてて発音しています。)
釋迦頭
日本では味わえないフルーツ
グルメといえば、フルーツも欠かすことはできませんね。釋迦頭(shì jiā tóu)は果物の一種で、日本語では「シャカトウ」と呼ばれており、お釈迦様の頭を思わせるデコボコが表面を覆う緑色の果物です。原産地は中南米で、広く熱帯・亜熱帯地方で栽培されています。
釋迦頭は手で割ることができ、果肉は白くてクリーム状です。濃厚な味を想像してしまいますが、食べてみるとねっとりとしていて、ところどころに砂糖の粒を思わせるような甘みが感じられます。軽い酸味も感じられ、日本の果物では経験できない味です。台湾に旅行の際は、南国らしい舌触りを楽しんでみてはいかがでしょうか?
釋迦頭を食べるならどの季節がベスト?
台湾では主に台湾東部の花蓮県や台東県などで栽培されています。中には年に2度収穫できる木もあるようで、釋迦頭が店頭に並ぶのは7~2月頃です。なかでも11~2月には収穫の最盛期を迎えます。
この時期には釋迦頭だけでなく、鳳梨釋迦頭(fèng lí shì jiā tóu)と呼ばれる釋迦頭も登場します。この釋迦頭は台東県のなかでも「太麻里地区」のものが有名で、通常のものよりさらにジューシーで甘酸っぱく、その名の通りパイナップル(鳳梨)を思わせるような味と香りが特徴的です。
収穫は11~2月に限られているので、価格は通常のものよりちょっと高めであるにもかかわらず、台湾ではシーズン到来を楽しみに待つ人も多いのです。
意麺
カップラーメンのルーツ
意麺(yì miàn)は台南発祥の麺です。台湾ではどこでも食べられる意麺ですが、台南には美味しいお店がたくさんあります。
台南の人が意麺を語る時によく口にする言葉があります。
カップラーメンのルーツは台南の意麺なんだ!
日清の創業者の安藤百福さんは元々台湾人でのちに日本に帰化した方です。安藤さんは台南の近く嘉義の出身で、その後台南で過ごしていたそうです。安藤さんは日持ちする特色を有した台南の揚げ麺の意麺をヒントに、カップラーメンを開発したのです。
意麺を食べるなら台南地方
「カップラーメンの起源は台南にあり」という話は台南ではとても有名で、台湾では台南地方の意麺が本場とされています。
台南の意麺は料理する前に麺自体を揚げておきます。揚げるといっても、日本のかた焼きそばのように固い感じではなく、低めの温度で揚げてあり、サクサクしています。
普通の麺と異なりクタっとしていて独特の食感です。表現しにくいのですが、ツルッとした食感ではなくちぎれる感じです。「百聞は一見にしかず」、是非食べてみて下さい。
台湾グルメを食べる時に必須のフレーズ
ほとんどの台湾人は国語(guó yǔ;台湾華語)を話せるので、外国人だと分かってもらえれば国語でコミュニケーションを取ることができます。国語は中国大陸の「普通话」(pǔ tōng huà)とも共通点は多いので、中国大陸の言葉を話す方もコミュケーションは可能です。
台湾で料理を注文するときは、単語でわかりやすく伝えることがスムーズなコミュニケーションのポイントです。複雑なフレーズは必要ではありませんので安心して下さい。
注文する時や何かが必要なときは「我要〜(wǒ yào)」で十分です。〜の部分に、注文したいものを入れればそれでオッケーです。
wǒ yào zhè ge
我要这个。
これをください。
メニューや食べ物を指さしながら、上のように言えば伝わります。次は応用ですが、例えばミルクティーを注文するときはこのようにいいます。
wǒ yào yī bēi nǎi chá
我要一杯奶茶。
ミルクティーを一つください。
何かをお願いするときは、「请〇〇(qǐng)」で伝わります。
qǐng bǎ là jiāo qù diào
请把辣椒去掉。
唐辛子を抜いてください。
注文時に尋ねられること
注文をしたら必ず聞かれることがあります。注文時に何を聞かれるのかを知っておけば、正確に聞き取れなくても大体こんな事が聞かれているのかと推測することで対応ができます。
zài zhè chī hái shì dài huí qù
在这吃还是带回去?
ここで食べますか?持ち帰りますか?
dà hái shì xiǎo
大还是小?
大きいのか、小さいのかどちらがいいですか?
yào là jiāo ma
要辣椒吗?
唐辛子はいりますか?
返答の基本フレーズ
返答する場合は基本フレーズさえ知っておけば対応可能です。
- 必要な場合:要(yào)
- 不要な場合:不要(bú yào)
- 大きいサイズ:大(dà)
- 小さいサイズ:小(xiǎo)
返答時はこれらの単語だけで十分伝わります。
その他の注文時に用いる表現
夜市やレストランでは以下のフレーズも覚えておくと便利です。
yǒu cài dān ma
有菜单吗?
メニューはありますか?
wǒ diǎn de cài hái méi lái
我点的菜还没来。
注文した料理がまだ来ていません。
wǒ yào mǎi dān
我要买单!
お会計をお願いします。
相手が何を言っているか分からない場合は、わからないという表情やジェスチャーをすれば、相手もジェスチャーなどで教えてくれます。
食べたいものを自分で選んで注文し、出てきた料理がとても美味しかったときの感動は感慨深いものがあります。相手の言っていることが十分に理解できなくても注文はできますので、現地の料理を自由に楽しむことは可能ですよ。
台湾で料理を注文するときの注意点
台湾の夜市はかなり賑やかなので、注文するときには大きな声で言わないと伝わりません。発音云々を気にするより、はっきりと十分な声量で意思表示しましょう。夜市のような場所では発音の正確さよりも「ノリと感」の方が大事です。
まとめ
今回は台湾のB級グルメを4つに厳選して紹介しました。台湾の食べ物を特定の日本人が美味しいと感じられない理由についても言及させていただきました。
せっかく旅行にいくなら良い思い出を残したいですよね。日本と台湾の食習慣の違いを理解した上で台湾グルメを味わっていくとより台湾の食べ物に馴染みやすくなります。しっかりと下準備をした上で「自分なりの台湾グルメ」を発掘してみて下さい。